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Gravity

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gravity-poster-jpg_030656.jpgGravity (2013), (A)

話題の映画、見てきました。何と2回も。最初は私サンドラブロックさんの大ファンだし、とりあえず見たいと申し出てAさんと普通に字幕版を観に行ったんですが、かなりすごい映像だったので急に3Dが気になって吹き替え板も観に行ったのでした。いや、吹き替えが微妙すぎてやっぱり2Dでも良かったかもしれない。でも涙のところやあのおそろしいいろいろなものが飛んでくるところなんかは3Dじゃないと迫力が半減、などといろいろと考えてしまって結局どっちが良かったかは結論はでないままです。

いろんな宇宙飛行士たちが「宇宙をどうしてあんなにリアルに撮影できるのか」と驚いたという話や、メイキングの「無重力じゃないところであの映像を撮影した」という話などにも非常に驚くのですが、そういうテクニカルな事より何より、私はやっぱり全ての流れに置いて人の気持ちの細やかな部分を全く無視しなかったのがこの映画の成功だと思いました。仏教のメディテーションやキリスト教のお祈りについて考える時によく思うんですが、人は日々のいろいろな事柄、身近な他人との人間関係、家族や大事な人や自分にとってつらいことや難しいことなどが自分を落ち込ませたり弱くしたりしていると思いがちですね。そしてそういうことは避けたい、と思いがちです。でもそうやって困難なことを経験したことと、そして頑張って得た様々な知識、訓練、様々な考えを持った人たちとの交流によって得た理解などによって、実は少しずつ少しずつ強くなっている「自分」というものが、実は最終的には肉体的にも精神的にも、一番ピンチに陥った自分を助けることになる、と強く思うのですね。他人と交流しない人に他人の気持がわかるでしょうか、自分の気持がわかってもらえるでしょうか。人の痛みを見た事がない人に突然訪れた自分の痛みを癒す事ができるでしょうか。この映画は、私が日頃思っているそんなすべてのことを、私が今まで考えもつかなかった方法で全部事細かに表現していました。私が一生懸命日々考えていることなんて既にたくさんの人が考え尽くしているという一番の例ですね。そして、実はこの映画に関わる人たち自身が、本当はひどく悲しいことを経験したりそれを乗り越えたり困難に立ち向かったりした結果、心を少しだけ強くして、こうしたストーリーテリングができているんだと思うだけで純粋に感動します。

この映画を見てない方にはネタバレになりますので以下は読まない事をおすすめします。下に映像を貼付けていますがいつものトレイラー(予告)ではなく、かなりネタバレの映像になるのでそれも、見てない方は映画を見た後にご覧になることをおすすめします。

映画中盤のメイデイコールを傍受した人がいましたよね。なんとあの部分がAningaaqというショートムービーになっています。Youtubeで見ることができます。私の心からのおすすめです:映画を見た後でご覧ください。こちらからみてしまうと心からがっかりすると思います。

本当になんということでしょう。田舎の雰囲気はしましたがまさかこんなに過酷なところにアニンガがいたとは。彼と家族がイヌイットだったとは。そしてあの犬がそんな状態だったとは。途中から涙が止まらなくなってしまいました。誰もが皆、まわりの命に支えられている、まわりの命を犠牲にして生きなければいけないこともある、それが信じられないほどつらすぎることもある、でもそれでも、生きろ、という強いメッセージだと思いました。そして最後の音。絶対にくると分かっていたのにびくっとしてわっと泣いてしまいました。あそこからは雲が厚くて空さえも見えないけど一瞬見える光の流れ。そしてまわりには重力だけで積もっている大量の雪。

邦題をゼログラビティにした人の意図が全くわかりません。グラビティって重力のことだけじゃない。大事だってことだったり大切だってことだったり、いろいろな意味が含まれています。そして映画の最後、必死になって水から這い上がるライアンの部分、重力がゼロじゃないからこそのありがたみ。あそこにかぶるタイトルの文字がとても大事だと思います。なんで普通にグラビティじゃいけなかったのか全然分かりませんでした。

これから先も何度も考える事になるだろう映画でした。本当に良かった。評価はアニンガのショートムービーとのセットでAです。

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あなたへ

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20130406_anatae.jpgあなたへ (2012), (A-)

今日実はローマに帰って来たんですが、日本で昨日の夜、Apple TVで見ました。ストーリーとしては全編を通してだいたい予想通り、想像通りに話が進んで行き、ロードムービー的な良さもあり、と、たんたんと(でも常に泣きながら)観ることができました。びっくりといえばビートたけしのくだりと最後はやっぱりどんでん返しと言えなくもないんじゃないでしょうか。想像していたといえばしていた気がするけれど「鳩」になるところは予想していませんでした。高倉健さん、実は私の父の永遠のヒーローなんですけれども、あんなにもっさりとした服を着て口数少なくただそこにいるだけなのに、あの異常なカッコ良さはなんなんでしょうか。ズルすぎると思いました。

さてここからネタバレになりますが、この映画の残念なところと言えば綾瀬はるかさんの長崎弁(というより平戸弁か)かな。もう少し頑張れたはず、と思ってしまいました。イントネーションが東北アレンジっぽくなってしまっていて、もうそれだけでいくら語尾の言葉が同じでも違う方言に聞こえてしまうのです。でも激烈にかわいいからいいか。そしてたぶん、すべてを完璧な平戸弁にしてしまうと、映画を見ている人がワケわかんなくなるんだろうなとも思います。大滝秀治さんの名セリフの「ひさしぶりにきれいなうみばみた」というのを完璧な長崎弁で言ってしまうと、「さしかぶいにきれかうみばみた」になるはずなので、忠実にしすぎるとせっかくの名台詞が伝わらないというジレンマが生まれるのでしょう(「きれか」は「れ」に強いアクセントをつけ、音はのばさない)。そうそう、百恵ちゃんジュニアも非常に良かったです。ジュニアといえばもちろん佐藤浩市さん、カッコよかったです。それにしてもあんなにずっと無言だったのに、健さんと口数少ない同士、すごく分かる部分があるんだなと思いました。最後「主任」の話を聞くわけでもなかったのはきっと「彼は大丈夫」と思ったからなんでしょう。みなさんいろいろ抱えていてさまざまな状況がありますよよね。現実社会でも。予告編つけておきます。

それにしても久しぶりのローマなんですが、まだ春がきていないことにびっくり。はーやくこい!

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Hereafter

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hereafter_smallposter.jpgHereafter (2010), (A-)

AさんがApple TVでレンタルしてくれたので観たんですが、クリントイーストウッドさすがですね。これは初めの方があまりにタイムリーでリアルな津波の映像だったので日本では自粛という形だったと思うんですが、本当にリアルで映像をみているだけで泣きそうになったまま、全てのストーリーがだんだんつながりそうになってくるところでドッときました。

私はサイキックというのは良く分かりませんが、「臨死体験」をしたひと(そして同じ文化を共有する)誰もが同じ話をするっていうところがすごいなと思っていたので(三途の川など)、ふーん、まあそういう考え方もあるのかなと思いましたが、それよりなにより、大事なポイントはその話が本当かどうかとかそういうことではなくて、もっと基本的な部分で、「身近な人を本当に大事に思う」ということはどういうことなのかとか(マットデーモンのお兄さん役の人は上手にそうでないことを演じていましたね)そういうことをずっと考えました。マーカス君かわいそうでしたが、これから大丈夫かなと思わせられたので安心しました。

トレイラーどうぞ。

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The Tree of Life

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2011-08-16.jpgThe Tree of Life (2011), (A-)

今まで見た映画の中でも3本の指にはいる超のつく難解映画でした。難解すぎて唖然とします。周囲の数人が途中で映画館を出て行き、周囲の多数の人々がスヤスヤ状態でした。一緒に行ったAさんも途中かなり危なかったみたいです。

私は全く解読できなかったので、もう一度見たいなと思いました。だから評価高めです。

結局分からずじまいで悔しいので、ランダムに箇条書きで思ったことを。

  • Father と father(イタリア語でPapa と Papa')が最初から混乱しました。どっちに語りかけてるの?どっちも?
  • 母と、弟が導いてくれたということは「正義」や「善人」が導いてくれて、父親と自分はその逆にあるということかな?
  • ナチュラルに生きるということを世俗的に生きると訳されている。。。それってどうなんだろうと思ったけれど、本当にナチュラル(自然)ということは動物的に本能的に生きる=利己的に生きるということなんでしょう。
  • ハッブル天文台の写真かな、とてもきれい。キレイなものと恐ろしいものは常に同じものに同時に存在している。
  • 好きであることを表現するためには好かれていることが前提だから、難しいな。
  • 「チャンスを待っている間にすりぬけてしまった」的なことは成功する人のメンタリティでなかったということだけれど、それと同時に大切なものを得ている(=成功すると得られなかったもの)ということで理解できるかも。
  • 謝るということは勇気がいるけれどパワーがある。謝ってどうなるというものでもないけれど、その影響力は計り知れないと思う。
  • 成功する人は善人ではいけないというのはあらかた正しいと思う。少なくとも、冷ややかすぎるほど物事を客観視できる必要がある。そしてそこまでして成功したいかどうかというのは個人の価値観であって、最初の「ナチュラルに生きる」か「グレースに従って生きる」かというところなのかも。でも神を信じていない私には後者に説得力がないかも。
  • 森の風景にモルダウの大音量合唱が結構強烈!
  • 最後の天国的なビーチ?はなんのことなんでしょうか。結局大事なものは身近な人々なんだよということ?
  • 末っ子はどこにいっちゃったの?

いつものようにトレーラーコピーしておきます。

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Changeling

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changeling_poster.jpgChangeling (2008), (A-)

我が家ではアップルTVがかなりの大活躍で、これもレンタルで観ました。iPhoneがリモコンになったりして便利ですよね。この映画はとにかく怖かった。誰も信じてくれる人がまわりにいない状態に身を置かれて、何を言っても何をしてもダメという状況は本当に心が病んでしまうだろうと思ってしまいました。タイトルもかすかに怖い。言い伝えや童話って面白かったりためになったりする反面、どこかしら怖いような寂しいような感じもしますよね。大江健三郎さんの小説も思い出しました。あれはちょっと私小説っぽい雰囲気ですけれど。

アンジェリーナジョリーさんはキレイで、その強烈な存在感は、私の中ではGirl, Interruptedの印象が強いので、こういう役は本当に一番合うというか、美しくも少し狂気じみている感覚があって、本当に変なのは彼女なのかもと思わせられる可能性があるという意味で、脚本もちょっと変えれば良かったのにと、一瞬思いましたが、やっぱりTrue storyということなので、本来のメッセージを伝える意味ではこれがベストだったのでしょう。LAPDやアメリカの組織につぶされる可能性のないクリントイーストウッドが監督であるということもポイントかもしれませんね。

心理的にすごく怖かったのと、路面電車が走っている頃のロサンジェルスを再現していたのがすごかったので、A-です。

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トレイラーくっつけておきます。

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恍惚の人

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img_1198132_34943323_1.jpeg恍惚の人 (1973), (A)

先日、熊本の実家で母と夜更かししながらおしゃべりしていた時に、NHKのBSプレミアムの「山田洋次監督が選んだ 日本の名作100本家族編」という番組で放映されていたのがこの映画です。私の生まれた年の公開ですので当然白黒の映画ですが、重いのに軽い、軽いのに重いという何とも言えない映画でした。心にすごく残りました。当時流行語ともなったというこの「恍惚の人」、母が森繁久彌の姿を見てすぐに、「これ、『恍惚の人』じゃない?」と言ったくらいなのでかなりの話題作だったんだと思います。というのも、母は映画は好きなんですが、暗いところに行くとスヤスヤしてしまうタイプなので、1シーンを見てすぐタイトルが分かるのはすごいことなんです。その森繁久彌、解説を聞いて初めて知ったんですが、この84歳を演じた時は59歳だったらしいですよ。途中に白黒映画だからこそのシーンである、泰山木の美しい白い花をじっと見るシーンがあるんですが、そのときの表情を見ていて何とも言えない気持ちと記憶といろいろなものが混ざってこみ上げてきて苦しい気持ちになりました。

そしてなにより印象的なのがこの高峰秀子さんの美しさ。今の芸能界ではハーフのモデルさんや、日本人離れしたしっかりした目鼻立ちの美人さんが人気で、確かにみなさんものすごくカワイイなと思うのですが、この高峰秀子さんのように、日本的でかつ、類い稀な美人というのは最近はあまり出てこないなぁと思います。道子妃殿下を見てもいつもそういうふうに思います。お若い頃もそうでしたが、今も、美しく凛としていらっしゃる姿を見るとため息が出ます。この映画の最後のシーンで、高峰さんが鳥かごをじっと見つめながら「もしもし...」とつぶやくところがあるのですが、監督はこの高峰さんの美しさをこういうふうに撮影したい、そしてラストシーンにしたい、と強く思ったんだろうなぁと思ってしまいました。本当に美しいです。

そして主題ですが、老いと認知症と介護のお話です。原作の有吉佐和子さんによるとそれまではまるでタブーのようになっていて触れてはいけないような雰囲気があったのと、文壇で扱うにはあまりにも俗っぽい話題だったりして、ベストセラーとしての評価は得ても、作家としての評価は高くなかったそうです。『日本外史』の中で三好長慶のことを「老いて病み恍惚として人を知らず」と言ったというところからとったという、この原作のタイトルがすばらしいですよね。

母に聞いてみると、この映画は、母の友人が語るいろいろな認知症の方の症状をそのままよくとらえていて、ひとつひとつの奇行が、本当によくあることで(おなかがすいたと常に訴える、電話のベルに強烈に反応する、家を訪れる人を賊だと勘違いする、どこでも眠る、閉じこもる、排泄物に関する奇行などなど)、映画でそれらを、決して大げさに見せるでもなく、解決法を見せるでもなく、重すぎず、軽すぎず、丁寧に描いてあるのが本当に現実的でハっとさせられました。実の息子や娘(小姑)の態度や、若い受験生の息子が意外にもしっかり手伝ってくれているという事実など、いろいろな部分がリアルで本当に考えさせられました。ちょっと自分で面白かったのが、私の場合、映画を見ながら高峰さん(介護する側)に感情移入したのではなく、思いっきり森繁久彌さん(介護される側)に感情移入していることに気づいたんです。

映画では当然当時は「認知症」という名前ではなく「老人性痴呆」というふうに表現されていましたが、昔はこうなってしまった老人はちょっとした精神障害があるとされて家に閉じ込められていたことも少なくなかったとか。長慶もきっとアルツハイマーのような状態だったんでしょうか。介護、介護というけれど、難しい問題ですね。あくまでも「理想」としては、私は家族が家族のことを思いやって必要なことはしてあげる、してもらう、そして心の底から感謝しあう、介護してもらう方はお礼ができるならする、介護してあげるほうはしてあげるのが当たり前だと思う、見返りは求めない、というような基本的なことが家族の中にあって、その上で介護に関する社会的な援助システムを利用する、というのがベストだとは納得するんですが、こういったことはそれなりの経済力や時間的な余裕、それまでの人間関係や地理的な状況などが複雑に絡み合っているので、理想をそのままいつでも誰でも実行できるわけではないですよね。

だからやっぱり、もし私が将来認知症になったりしたことを考えると、私は家族に優しくしよう、今私ができることをして、私の身の回りの人に少しでも助けになることをしよう、どんなに気の合わない身内がいたとしても、なるべく理解をするように心がけよう、そして今のうちから、将来経済的に困らないようにちゃんと計画しておこう、などなどいろいろと先回りして考えてしまいますね。考え過ぎなのかもしれませんが。

そういうわけで若い頃の森繁久彌さん、私がよくテレビで見ていた90歳前後の森繁さんよりずっとおじいちゃんらしくて、それを見るだけでもこの映画を観る価値があると思います。そして美しい美しい高峰秀子さん。それに尽きます。

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阪急電車

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阪急電車 (2011), (A-)

連休中ずっと家でしずかにのんびりと過ごした私たち夫婦は、連休最終日の今日(まだ「なか日」の方もいらっしゃるかもしれませんが)はさすがに外に出かけて映画でも観に行こう、ということになって、大阪出身のAさん家族の毎日の足ともいえるであろう阪急電車がたくさん出てくる、その名も「阪急電車」を観てきました。Aさんの実家は阪急千里線沿線ですが、この映画の舞台は阪急今津線(北線)。大阪の実家に遊びに行かせていただく度に乗る阪急電車ですが、艶やかなえんじ色の車体に落ち着いたグリーンの内装で、まさに昭和な電車風なので鉄道に詳しくない私もかなり好きな外見です。

九州出身の私の勝手なイメージなんですが、宝塚からの阪急沿線はなんとなくですけどステータスとまではいかなくとも、ちょっと上品なイメージがあっていい感じなんですが、私が乗ったことがある梅田までの沿線ではなく、神戸方面行きの電車なのですね。神戸のおばさまたち(とは言いがたい「おばさまたち」でしたが)の言葉が、千里線の中で聞く関西弁よりかなり神戸寄り(よりキツい関西弁?)のような感じがしましたが、こればっかりは関西の方に聞いてみなければわかりませんね。時々関西弁講座をAさんに開いてもらう私が今日、この映画を見る前に「私の関西弁もなかなか上手になったやろ?」と言ってみたらAさんに「あなたの関西弁はな、基本がぜんっぜんなってへんねん」とスッパリ言われました。Aさん、わりと穏やかな性格だと思っていたんですが関西弁になるとちょっとだけ性格も変わる気がする...。

さて、映画ですが良かったです。あまり期待せずにいったので、びっくりするくらいよかった。流れとしてはLove actuallyのような感じだと思いました。最初の方に南果歩が演じる主婦の3人家族のテンポのよい団らん風景に、何故かいきなり号泣してしまったので、その後映画を通じてほんのちょっとしたことに涙腺を刺激されてしまい、良い音楽だったこともあってずっと泣けてしまいました。よく考えるとそんなに感動的なことは盛り込んでないはずなのに、不思議。中谷美紀がキレイで、私の身近なある人ににてるなぁと真剣に思ったので、映画のあとAさんに「中谷美紀ってさ」と話しかけると「XXさんに似てるんでしょ、思ったよ。まぁ当たり前だけど中谷美紀の方がキレイだけどね」と言ってくれたのでやっぱりそうかと思って安心しました。XXさんが恥ずかしがるといけないのでここには書きませんが、後日、本人に伝えようと思います。

1800円の価値があったかどうかはちょっと厳しい感じですが、日本で、ゴールデンウィークにこれをAさんと一緒にこの映画を観た、ということが私にとっては価値があったと思ったので満足です。ほっこりしたい人におすすめで、あまり感情を刺激されるということはないのでのんびり観れるはず。原作の文庫本もさっそく買ってきたのでこれから読もうと思います。

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Easy A

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easya_smallposter.jpgEasy A (2010), (A-)

シニカルでスマートなアメリカンティーンコメディとして私はシンプルにすごく笑わせてもらいました。はっきりいって私にはすごく面白かったです。アメリカらしいというか、「良い」クリスチャンと本当の意味で「良い」人間でいることと、人の目にうつる姿との矛盾と、ぴったりなEmma Stoneの演技のバランスがすごく良かった。Emma Stoneは私はわりと前から好きで、Paper Manも前に飛行機の中で見たんですが、Ryan Reynoldsのダメダメ演技のせいか、彼女が非常に光ってました。キレイな顔と、ハスキーな声と、目ぢからが良さそうです。以下は映画を見ないと良くわからないかもしれませんが、私の覚えている限りで良かった部分です。

とりあえず笑えたのは家族と一緒のさまざまなシーン。普通に弟がオリーヴに「そのパンツいいね」と褒めるところで「ありがとう〜(大袈裟)!Costcoよ(得意げ)」みたいな会話で何故かぷぷぷとなりました。その直後のシーンで「ぼくに思春期(?pubertyといってました)なんか一生こないよ」と弟が言ったときお母さんが「私たちは遅咲きなのよ、私だって遅かったわ」と励ましたんですね。そしたら弟が「そんなの関係ないじゃん、僕アダプトされたんだから」と言った瞬間お父さんが壁を殴りながら"WHAT?! OH MY GOD!!!"「誰がそんなことを教えたんだ?」とやったところが笑えました。だって弟くんかわいい黒人ちゃん。大袈裟なWHATがあんなに微笑ましくなっていてとても素敵な家族だとにっこりできました。あとはもちろん"inappropriate language"のところで両親がティーティーティーティーと永遠にやるところ。あんなに長くされると笑いが貯まりたまってアハハとなります。

お父さんも面白かったけどお母さんも面白かったですね。「Oliveの友達はみーんな」というので、当然「私の友達よ」と来るかと思ったら「私の娘の友達よ」といったので心の中で観客全員が「そのまんまじゃーん!」と突っ込んだことでしょう。 ブランドンが遊びに来たときも、「オリーヴいる?」というときにIs there an Olive?と聞いたので「冷蔵庫の瓶詰のなかにいっぱいあるわよ」と言っててベタでした。

あとはジーザスフリークのいじめっ子に「Higher Powerがあなたの良くない行動をみてるわ」みたいなことを言われたときに、「トムクルーズ?」と聞くとこまでは普通にフフフという感じだったんだけど、そのあとのAmanda Byneの微妙なため息がすごく面白かった。フゥーってやってました。わざとらしく。もしかして面白かったのか?って感じすらしました。

あと、やや下ネタで失礼しますが、オリーヴが、ゲイのブランドンに「ちょっとおちついてよ、ゲイってそんなにこういうのに反応するもの?何があると思ってるの?ノーム?」って言ってて観客のみんな吹き出してました。ノームってお爺さんの風貌の小人の妖精ですね。笑えます。

というわけで、邦題は不明ですが、アメリカンギャグ満載で楽しめました。ティーンコメディ必須のスピーチがないなぁと思っていたら、今の時代スピーチもYouTubeなんですね。もう一度見たいな。トレーラー下にくっつけておきます。[ DVD | 日本語DVD ]

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The Invention of Lying

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theinventionoflying_smallposter.jpgThe Invention of Lying (2009), (A)

斬新、のひとこと。メキシコ出張の飛行機の中で見ました。伏線といい、ジェニファーガーナーの演技といい、細やかにちりばめられたほぼ全てブラックなブリティッシュジョークといい、とにかく主演・監督のRicky Gervaisらしい感じで私は非常に面白いと思ってしまいました。ネタバレが嫌な人はこの先読まないでくださいね。

当然アイディアと脚本がいいから面白くて吸い込まれるんですけど、一番印象に残ったのはロブ・ロウの嫌みっぽさがさわやかなところですね。設定上嫌みっぽさを「隠す」必要がないので、それを全開にしていて、それが本質というか、隠さないことによる良さのようなものを見せられた気がして、なるほどーとうなってしまいました。嫉妬や妬みという感情は、本能的なものというか、ないほうが珍しいものなので、一番いい対処法は意外にも、それを隠さないことだったりするのかも、ということ。

あとは当然あの「落ち込んでお風呂にも入らずヒゲもそらず髪も切らない」状態で出て来たときの面白さ。当然その背後のものは、あのテレビニュースになった時点で観客には全員に分かっているんですけど、それをこれでもかとかぶせるためのあのビジュアルの「確認」作業。飛行機の座席で思わず吹き出すほど面白かったです。あの服装もないし。北野武の「教祖誕生」を観たときに感じたのと同じような「ウマさ」を感じます。あ、うっかりこの映画のタイトルを出しちゃうと、これはたまたま「テーマ」が同じような感じなので誤解を生むかもしれませんが、結論やメッセージ(そんなのないかもしれないけど)はまったく違うかもしれないので参考になさらないように。単純に「人間の本質に迫った」という意味で引き合いに出したまでです。

設定に無理があったという部分では結婚式が「Quiet Place」で行われたところですね。まあそれは仕方がないですけど。

私にとってはかなり強烈に面白かったのでA評価にしました。でも世間の評価はいまいちですね。まあ一部の方にはオフェンシブに映ったということなのでしょう。まあそういうことなんでしょうけど、私には、とにかく本当に斬新で良かった。[ DVD | 日本語DVD ]

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Up in the Air

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upintheair_smallfinal.jpgUp in the Air (2009), (A-)

今日は土曜日、午後からメトロポリタン・チネマでオリジナルバージョン(英語版)のUp in the Airをやっているよと職場の先輩のTさんに教えてもらって一緒に行ってきました。

複雑なはずの内容を、シンプルにする作業というのはどんな仕事でも非常に難しいことだと思うので、この内容のストーリーをこんなにもシンプルな雰囲気の映画にしたことだけで驚異です。そしてジョージクルーニーのはまり役。なにもかもが、異常なほどぐっと私の心をつかんだので思わずA-の評価にしてしまいました。ちなみに私の映画の評価は相対評価などではなく、ここに書くときの気分だけで決めているので他の人には全く参考にならないかもしれないのですが、時がたってからDVDなどでもう一度見たりすると自分の評価が全然違ったりするのが個人的に面白いのです。

ああ、これをとりあえず撮りたかったんだろうなーと思ったのが、空港のセキュリティーチェックのシーン。私もTさんも出張が多い仕事のせいで今まで何度も何度もいろいろな空港を経験しているためかなりの「あるある」体験でした。あのパッキングの仕方、キャリーオンしか持ち歩かないやりかた、チェックインのしかた、列の見極め、コンピュータを取り出しやすいところにスっと入れておいたり、靴を言われる前に脱いだりすべてのものをジャケットに入れておいたり、すっかり「空港慣れ」してしまうんですよねぇ。ラウンジの場所を把握していたり、飛行機の中ではコンピュータは開かずのんびりしたりしていて、分かります分かります、という感じでした。そしてあの雪の街で自分の「家」の部屋から外をみるところ。私の心の暗いところにぐいぐいと入って来て、なにもかもが納得でした。

あとはそうそう、冒頭の「カンは必要ですか?」のシーン。これもすごく撮りたかったんでしょうねぇ。日本語だとなんと訳されているのかかなり興味あります。そしてAlexといろいろな「クラブ」カードを見せ合うシーン。映画が終わってからTさんとアペリティーヴォしながら思わず同じ事をやってしまいました(私もRyanやAlexが持っているHilton HHonors持ってますよー)。映画では二人ともアメリカ国内のビジネス旅行者ですが、私やTさんは国際線なので他のコツとしてはホテルにチェックインのときにスーツのプレッシングを頼んでおく(とその数時間後にはパリっとして届く)ことや部屋に行く前にネット接続について聞いておく(途上国だとだいたいレセプションでコード購入の場合が多い)、部屋に入った瞬間トイレが流れるかチェック、バスルームでお湯が出るか、水圧は良いかのチェック、ネット接続確認、などをしてどれかがダメな場合は部屋を替えてもらうか最悪の場合はホテルを変わる必要があるのです。

そういった一連の空港とホテルでの作業はどの国どの街に行っても同じようなステップを踏むので出張慣れしてくると「自分のやりかた」というようなものができるんですね。パッキングにしても何にしても。そういうのは私ですら、個人的になんとなくまとめておきたい気分になるので、この映画を撮った人もそうなんじゃないかと思ってしまうのです。

それにしても、映画はところどころくすっと思わず声をだして笑ってしまう半分ブラックなコメディもちりばめられていて、女優さんも魅力的だし、なにもかもが新しいのになにもかもが典型的で、この映画を嫌いって言うのは結構難しいんじゃないでしょうか。邦題は「マイレージ、マイライフ」だそうです。これってかなりネタバレすぎじゃないですか?映画自体が面白かったからいいんですけど。[ DVD | 日本語DVD ]

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Casino Royale

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poster_CasinoRoyalTeaserPoster.jpgCasino Royale (2006), (A-)

いやぁ、007といえば、ショーンコネリーも当然すごく良かったんですが、私個人としては、かなりコメディが入っていたピアースブロスナンのシリーズがお気に入りだったので、突然のダニエルクレイグのボンドにどうしても違和感があって、どんなにこの映画の好評を聞いてもなかなかさあ見ようという気分になれなかったんですね。あれから3年、ついに、やっぱりどうしても気になって、見ることにしました。iTunesで3.99ドルのレンタルです。こんな感じで私のような気分のオーディエンスが多いかもしれないダニエルクレイグ第1作に、007初仕事であるまさに第1作を当ててきたのは実は本当に本当の大正解だったんじゃないでしょうか。

つまり、すっごく良かった。

何が良かったかというと、まずポーカーが良かった。Texas Hold 'emを持ってきたのがバカラよりずっと良かった。ポーカーのシーンが異常に長いのもすごく良かった。ESPNポーカーなんかで思わず釘付けになるのと同じ心理。そしてEva Greenが良かった。ぴったりでした。シャワーのところがすごく良かった。ボンドじゃなくてもあれは確実に心が動きます。ああ、本当に怖かったんだな、と思うとそれまでの強がりぶりがすべてが愛おしく感じるはず。強い男が「守りたい」と思うタイプなんじゃないでしょうか。男じゃないので良くわからないけれど。

プロットが原作に近い感じなのもすごく好感が持てました。昔のCasino Royalは原作とは別のものになっていたしね。それはそれでよかったのですが。そして一番最後のあのセリフも、劇中ずーっと待っていただけに、言ってくれたので大満足の気分で終わらせることができて見てる側もすごく満足でした。ヴェスパーちゃん、あの結末が分かってたんだなーと思うといてもたってもいられなくて、見終わったあとにすぐにもう一度見ちゃいました。

あ、でもちょっと寂しかったのはQが出てこなかったこと。まあこれからなのでしょうか。ピアースブロスナン時代のQのガジェットはどれもこれも良かった。BMだったし。今回は残念ながら(?)フォード。スポンサーなので仕方がないんでしょうけれど。オメガをこれでもかと宣伝したりして、非常に商業的エンターテイメントが実感できてそれもまた良かった。あれでオメガの時計欲しいって思う人は絶対いそうです。あと、ソニーづくしでした。ソニー好きにもたまらないかも。

やっぱり007は安心して見れるなと改めて感心したので評価は甘めでAマイナスです。次回作はいつなんでしょうね。やっと楽しみになってきました。[ DVD | 日本語DVD ]

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Appaloosa

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20080215_once.jpgAppaloosa (2008), (A-)

私は西部劇(ウエスタン)は特に好きでも嫌いでもないのですが、Ed Harrisが監督・脚本・主演したこの映画は、とにかく西部劇のカッコいいところがぎゅーっと詰まっていて、でもそのわりにはドンパチが(ほかのウエスタンに比べて)少なめで、心をつかまれました。エチオピア航空での飛行中に観ました。

なんといってもEd Harrisの影を思いっきり薄くしているとも言える共演のViggo Mortensenさん。いいところを全部持って行き過ぎでしょう。カッコ良すぎるでしょう。モトがあんなにカッコ良いのに、役の設定があんなにカッコ良かったら本当にどうしたらいいか分かりませんね。声も素敵。Hidalgoの時も思ったけれど、ダスティな風景があんなに似合う方もなかなかいません。ぴったりです(ダスティって日本語でなんていうんでしょう、砂ぼこり?ほこりっぽい?どれもしっくりきません)。

そして実はRenee Zellwegerが登場したときに、申し訳ないながらも、あーこの状況に彼女はちょっと似合わないかも、と違和感を感じたのですが、やっぱり悔しいですが彼女はすばらしいですね。西部の男にモテモテの美女という役だと思うと、ちょっと美女度が足りない(大変失礼)とみんな思うと思うのですが、ずっと見ていると、つまりそういうことなんだ、と最後にBragg'sのピアノバーで練習している彼女を見て真剣に納得しました。あれは、つまり、西部の街で生きる未亡人のサバイバルなのです。あれは彼女の強さなのです(同時に弱さでもあるけれど)。それを納得して初めて、女優さんのすごさにも納得しました。こうして最終的にどんな役でも自分のものにしてしまって、結果彼女以外は考えられないような状況にしてしまえる女優さんということなのでしょう。

それにしても表題のAppaloosaは原作の通りなのですが、架空の西部の小さな町の名前です。が、実は私はそれに釘付けになったのです。私のサイトを昔から読んでくださっている方はもしかしたらピンとくるかもしれませんが、私は10年近く、「パルーズ」と呼ばれるアメリカの北西部の小麦畑が広がる地域にすんでいました。そのあたりはその昔Native American、つまりアメリカンインディアンの一部族である、ネス・パース(Nez Perce)という部族がすんでいたところで、その頃その部族がブリードして育てていた、非常に特徴のある馬がAppaloosaと呼ばれていたのですね。詳しくはこちらの私のエントリ(Appaloosa Museum)をご覧くださいね。残念ながら映画にはその馬は出てきませんでしたが、急に昔の思い出に引き込まれて、そしてプロットの面白さや、なんとなく続きができそうな予感などから、観たあと本当に充実した気分になって「いい映画をみちゃった!」と嬉しくなりました。西部劇が好きな人にも、エドハリスが好きな人にも、Viggoが好きな人にも、そしてReneeさんが嫌いな人にでも、おすすめです。良かった。とにかくいろいろカッコ良かった。[ DVD | 日本語DVD ]

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20080215_once.jpgThe Diving Bell and the Butterfly (2007), (A-)

フランス映画(英語のサブタイトル)で、ノンフィクションです。マニラからハノイに飛んだときにキャセイパシフィック航空に初めて乗ったのですが、そこで見始めてしまって、飛行距離が短かったために途中で切られてしまい、あまりに続きが気になったので家に帰って来てからiTunesで購入しちゃいました。全く予備知識なしで見始めたのが良かったのか、非常に心を打たれました。人々の辛抱強さとフランスの美しい田舎の風景と、主演のMathieu Amalricの完璧すぎる演技と、フランス語のスペリングの長さと、いろいろなことを見ながら感じながら、撮影の技法(唯一動く左目の視点)にも感動しながらほんのちょっと泣きながら見ました。号泣じゃないところと絶望感が描かれていないところもすごく良かったです。フランス映画にありがちなまったり感が全くないといえばウソになりますが、それでも良かった。会う友達にもみんなにお節介にもお薦めしちゃいます。私もせっかく購入したので何度も見ようと思います。[ DVD | 日本語DVD ]

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Once

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20080215_once.jpgOnce (2006), (A)

バレンタインデーを一人でのんびり過ごし、金曜日の今日は午前中に急用ができたため、一日デイオフをいただいたんですが、そしたら午後がヒマになったのでiTunesでレンタルして映画でも見ようと、借りた映画がこれです。トレイラーを見て、インディな音楽ムービーだな、というイメージで、お部屋の掃除でもしながら、ぼんやりゆっくり見ようというスタンスだったのに、すぐに話に吸い込まれていって、途中からは一緒に歌いたくなって、結論から言えばすごく良かった。そして見たタイミングがすごく良かったと思った。この時期にこの気持ちのときにこの映画を見る事ができてすごく良かった。違うタイミングで見たらきっと全く違う印象を持ったことでしょう。さらに感想は下に続きます。[ DVD | 日本語DVD ]

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The Bourne Ultimatum

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thebourneultimatum_releaseposter.jpgThe Bourne Ultimatum (2007), (A-)

The Bourne IdentityThe Bourne Supremacyに続くおなじみのシリーズ3作目(最終作?)ですが、そろそろ駄作でもいいのかなと思って観に行ったら期待を裏切らない豪快アクションでかなり楽しんでしまいました。とにかく2作目とかなりかぶっているので、2作目を見て復習してから見ないとちょっと分かりづらいかもしれません。私はプルマンでDVDを借りてまで復習していたので本当に良かったなーとバカバカしくも真面目に嬉しい気持ちになりました。ジェイソンボーン強すぎです。やっとオリジナルに近いところまでストーリーが進んだとかで、私は普通に興奮しながら見ました。でもMatt DamonとJulia Stilesのカップルだと、ちょっと美男美女というわけにはいかないので(私はマットデーモン大好きですけどね)あのコーヒーショップのシーンはかなり微妙でした。彼女が言ったセリフも微妙に意味深だったし。

続きがあるとかないとかいう話も出ていますが、Ultimatumっていう名前をつけたのに続きがあったらちょっとだけがっかりするかもしれませんね。でもこの映画は夏のハリウッドアクション!という感じで楽しめました。メッセージ性はゼロかもしれないけれどA-です。本当はAにしたいくらいに楽しんだんですけど(あの爆破シーンなんて秀逸)、相変わらず揺れ動くカメラワークに普通に車酔いみたいになりがちなのでそれを差し引いたというところでしょうか。劇場ではなるべく後部の座席からの鑑賞がおすすめです。[ DVD | 日本語DVD ]

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