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Chasing Harry Winston

2008年06月08日

book coverChasing Harry Winston (Lauren Weisberger)

アムステルダムで買って、飛行機の中に入って1時間以内に読み終えるほどの長さでした。ページターナーと言われるのも分かる、「続きがきになる」タイプの本ですね。この本の中にも出てきますが、いわゆる"Chic Lit"といわれるカテゴリーで、Campany紙が"Sassy, insightful and sooo Sex and the City"というリビューを残しているそのままに、いわゆるその類いの本で、お腹いっぱいといえばいっぱいです。くだらないといえばくだらない。ありえないといえばありえない、といったところでしょうか。この著者も実際美しく自信に満ちあふれた人で、カバーでお分かりでしょうが「プラダを着た悪魔」の著者ですね。共通する点としては「プラダ」のほうでのアレックスと、この本のラッセルがかなりかぶるってとこでしょうか。ラッセルの気持ちになると本当に本気で心が痛みます。時間つぶしにはとても良いけれど、まあこの手の話、今はやってるよね、というところでしょうか。男性が読むと女性に対してがっかりしてしまうかもしれないですね。でもよくよく考えるとニューヨークの女性でもこういう人ばっかりってわけじゃないですよ絶対。普通に地味でちゃんと暮らしていてそれで魅力的な人っていうのもいっぱいいるはず。結論は面白かったけど何も残らない、というところでしょうか。

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Reconciliation

2008年05月02日

20080502_reconciliation.jpgReconciliation (Benazir Bhutto)

出張に2冊の本を持っていったのですがDubaiで読み切ってしまったのでフィリピンに行く前に目についたこの本を買いました。あのパキスタンのブット元首相の最後の本です。とりあえず表紙の美しい彼女の写真にまず衝撃を受けます。タイトルはReconciliationでサブタイトルとしてIslam, Democracy, and the Westというのがついていて、多分意識的に仏教や他のアジアの国のことには極力触れないように書いてあるのが印象的です。ちょっと無視されている気すらしますが、それでも彼女の「パキスタンをなんとかしなければ」という強い意志を感じることができてちょっと感動します。イスラムの教えやキリスト教やユダヤ教などを比較しながら、どういうふうに教典や聖書を読み解いて行くかというのが本題なので、ちょっとそのあたりに明るくないと難しい部分も多く、何度も同じ箇所を読み直しながら理解を進めて行きました。が、私はこれを読んだことで過激派の人たちがどんなことを考えているのかが一瞬分かった気がして重い気分にもなりました。感想はさらに下に続きます。

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Paris Shops & More, Restaurants & More (Books)

2007年09月04日
prest.jpgpshops.jpg

旅行をすると私は自分にミッションを課してひとつひとつこなすことによって楽しもうとしたりするんですけど、貧乏性なんだか真面目な典型的な日本人なんだかわかりませんね。とはいえ、だいたい「絵はがきを買う」とか「Aさん(旦那様)に手紙を書いてポストに投函する」とか「本を買う」とか「コーヒーを飲む」とか比較的簡単にこなせるミッションが多いんですね。今回のパリでは「何だか素敵な本屋にはいって分からないフランス語を分かったふりをする」とか「内容をすべて暗記しているのでフランス語でもOKなサンテクジュペリを買う」とか「その本屋に良さげなガイドブックがあれば買う」「そのガイドブックに載っているところのどこかに行く」などをこっそり私の心の中でミッションとして掲げていました。それで泊まったホテルの近くのなんだか素敵な本屋さんで買ったのが上の2冊。

Paris: Restaurants & MoreというのとParis: Shops & More。それが本当に大当たりで、パリ市内の各地域のおしゃれで簡単な地図と住所や一言メモがフランス語、ドイツ語、英語でちょこっと書いてある以外はすべて写真だけ、という、まさに「百聞は一見にしかず」を地で行くガイドブック。まるで芸術のような写真集のような本当に素敵なガイドブックで、どれくらい素敵かというと、私がこれを買ったのを見て一緒にいたHもMちゃんもその後この本を探しまくる、という行為に出た、といえば伝わるかもしれません。Hは本当にお洒落なことには目のない本人もすごくおしゃれな女の子なのです。そして私も家に帰ってからアマゾンで、もう一冊のParis: Hotels & Moreというのをしっかり買っちゃいました。今回泊まったホテルが載ってたりしないかな、とかすかな期待をしながら。


Librairie
で、そのなんだか素敵な本屋さんで、こうして友達のHが私が選んでいる姿を写してくれたんですが、ここはホテルからシャンゼリゼまで歩く途中にあったこともあって私たち実は毎朝通ったかもしれません。この横にあったモールもなんだか素敵でした。この本屋さんでもどこでも、私たち日本人3人の観光客でもあっさりフランス人な気分にかぶれて「ボンジュォー」といいながらお店に入って行くとみんなにっこりして急に親切に色々教えてくれます。フランスでは英語を話すと嫌われるよとも言われましたが、他にチョイスのない私たちは数少ないフランス語の語彙を駆使することもなく、ほとんど英語だけで押しました。でも私たちが入ったところで嫌われたところなんてありませんでしたよ。気づいてないだけかもしれませんが。きっとパリジャン(ジェンヌ)とはいえこっちがにこにこしていれば相手もひとりの人だし、にこにこ返してくれるんだと思います。パリの本屋さん、なんとなく甘くてさわやかな香りがしていたような気がしてもうすでに懐かしいです。また行きたいな。

そして写真を見ると分かるかもしれませんが私しっかりコート着てます。ローマでは溶けるかと思うほど暑かったのに(特にこの日はすごく暑かったと後で友達に聞きました)、2時間飛んだだけでパリはすごく寒いのです。ローマからジャケットすら持って行かなかった私は、写真の黒いコートだけではなくカシミアのリバーシブルの素敵なショールも買いました。しかもそのふたつともパリ滞在中大活躍だったのでした。

The Balance Thing

2007年05月09日

The Balance Thing (Margaret Dumas)

ローマのフィウミチーノ空港のターミナルBの2階にある小さな本屋さんにはちょこっとだけ英語の本があるので、飛行機の中で読めるようなくだらない(失礼)本があればいいなぁと思って適当に目についたハートマークいっぱいのこの本を買ってみたら、その軽さといったら今まで読んだ本の中で一番じゃないかと思えるほど軽くてあっさり飛行機の中であっさり読み終わりました。A little black dress bookシリーズで、ブリジットジョーンズみたいなのを想像していただけたら良いかと思います。が、著者がカリフォルニアベイエリアのプチギークであることを考慮にいれ、ブリジットジョーンズおたく版という感じのほうが近いかもしれません。いろんなリストが登場し、なかなかおもしろいんですが、ちょっとだけannoyingなのがハイフンを使った表現(don't-look-at-me-like-that kind of lookとかそういう感じ)の多用。私もあんまり使わないように気をつけよう。

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Kashmir

2006年02月09日

20060208_kashmir.jpgKashmir (Humra Quraishi)

まず最初にお断りしておきますが、そんなに大騒ぎするほど良い本というわけではないです。よっぽどKashmirに興味がない限りつまらないといっても過言ではないかも。ローマに来るときの飛行機の中で読み終わりました。冒頭がショッキングなので引き込まれはしますが、同じようなエピソードが延々と続くといえばそういう感じ。確かに一国の絶望とはこういうことかも、と思わせられます。Kashmirについて一番分かりやすいかなと思ったのが第一章の次のパラグラフ(8ページ)。

Caught between the Indian security forces and terrorists trained and funded by Pakistan, a humiliated and terrorized people are in no mood to give in - not to India, not to Pakistan, not even to US mediation, of which they are deeply suspicious. A retired government official living in Shopian said to me, 'Kashmir is like a ping-pong game between India and Pakistan, with the US playing the referee.'

私があまりに影響されたふうだったので私の友達や家族は知っていると思いますが、私はバンコク滞在中にたくさんのKashmiriに会いました。その中でもかなり仲の良い友達になったのが、Sarfrazという友達で、よくいろいろと話をしたんですが、彼はいつもどこかで何かを達観しているような雰囲気を出すことがありました。みんなで食事に行ったりして楽しい時間を過ごしていても、ふと冷めた目で穏やかに笑っていたり、熱心に議論している友達の輪からすーっと遠ざかったり。一度気になったので聞いてみたことがあるんですが、仲良しの友達だと思っていたのに、"You're from Japan, a rich country, so you never know nor understand."とあっさり言われました。その時の何とも言えない悲しみが、なんとかして理解したいという気持ちをかきたてるのです。そして理解をしようとすればするほど遠ざかって行く国、私はこの本を読んでKashmirはそういう国(本当は「地域」と言うべきでしょうけれど敢えて国ということにします)だと感じてしまいました。本当はもっともっと何らかの形で理解を深めようとすべきなんでしょうけれど、問題の根が深すぎて古すぎて、知れば知るほど途方に暮れてしまうのです。
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Coastliners

2006年01月15日

20060115_coastliners.jpgCoastliners (Joanne Harris)

Joanne Harrisの本を好きになってから割と読みあさりましたが、彼女の文章はなんといっても描写力がすごくて、今回も、見た事もないはずのフランスの小島の海辺の情景がくっきりと脳裏に浮かぶような、美しいお話でした。日本語で「ブラックベリー・ワイン」を読んだ時に、英語で読みたかった、と思ったんですが、やっぱり原文で読んだ方がより伝わるものってありますね。簡単な英語だしおすすめです。どんな描写か、というと、例えば17ページ。

Take this beach, for example. It's a remakable thing. One island, a single beach; a happy accident of tides and currents; one hundred thousand tonnes of ancient sand, stubborn as rock, gilded by a thousand envious glances into something more precious than gold dust. ...中略... An altered current, drifting a hundred metres to the left or the right. A degree shift in the prevailing wind. Movement in the geography of the sea bed. A bad storm. Any one of these things at any time could bring about a cataclysmic reversal. Luck is like a pendulum, swinging slowly across the decades, bringing the inevitable in its shadow. Les Salants still waits patiently, expectantly, for its return.

読んでいる内に、寄せては返す波を見ながらほんわか揺れているような良い気分になってきたところで、そこで太字部分のメタファーがきてハッとさせられるのです。「幸運というのは振子時計の振り子のようなもの。長い時間の中をゆっくりと左右に揺れているだけなのに、着実に、暗闇の中にもくっきりとした何かを浮かび上がらせるのです。」こんな私のダメダメ訳だと一層ダメですが、やっぱり英語のほうがウンウンと頷けますよね。良いお話でした。家族っていろいろあるからこそ「ホーム」になるものなんだな、と思います。
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