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塾生の旅

2002年12月28日

昨日は、鹿児島からポーマンでの友達のHちんとそのまた友達のUちんが遊びにきてくれました。ホントは8時くらいには出会うはずだったのに到着は9時半をすぎていて、Hちんいわく、左折しすぎてくるくるしてたそうです。うける。

Hちんといえば名のある歴史研究家ですが(?)わたしのこの前の長州ファイブについてコメントくださってたんですが、あの当時は吉田松陰がどんな教えをしたからなのか興味深いところですが塾生はいろんなところに留学したらしく、船に密航してはいろんな国に留学したらしいですよ。Hちんのいうように上海もありましたが、私の読んだ、長州ファイブである遠藤、野村、伊藤、井上、そして山尾の6人はイギリスはグラスゴーのユニバーシティカレッジオブロンドンに留学したそうです。

でもね、私は歴史はあまり明るくないのでよくわからないんですが、前回の日記で書きたかったのは、歴史の事実関係とかそういうのじゃなくて、つまり、この私が読んだ雑誌は、飛行機の機内誌だったわけですよね。だからテーマは「旅」なんですね。飛行機にのった乗客は目的は何にしろ、つまり「旅」をしている最中なわけです。それで「旅」ということを考える良い機会でもあるわけですよね。私はこうしてたまたまアメリカに研究留学なんてことをしているし、実際恵まれた環境にいて、以前、細川護煕さんのことを日記に書きましたが(2002年8月20日の日記を参照くださいね)、あたしが「学ぶ」ということはどういうことか、なんていう、ちょっと面倒くさいっぽいことを頭の片隅に置いていたので、こうして塾生が、「何を」「何の目的で」「どうやって」学ぶのか、とか、「なぜ留学(密航してまで)なのか」とか、そういうのが私の興味の強烈な対象だったわけです。

昨日紀伊国屋書店に行ったのでちょっと古川薫氏の著書である「松下村塾と吉田松陰」という本をぱらぱらっと見てみましたが、やっぱりありました。「なんのために学ぶのか」という一節。細川護煕氏は、もういちど引用しますが、以下のように言ってます。

「いったい何のために学問をするのか。それは深い教養を身に付けるためだということでしょう。教養とは、お茶やお花や英会話やパソコン教室に通って、カルチャー、カルチャー、ということではありません。教養とは一言で言うなら「思いやり」があるということです。」

ですね。まぁこれに対する私の読解(微妙かも)は興味がある方だけ、その8月の日記をみてみてください。で、吉田松陰は27歳の若さで何と言っているかというと、

「なんのために学ぶのか、それは世の中の役にたつためだ。」

だそうです。結構、なーんだ、と思う感じでもあるんですが、前出の旅に対する見解と合わせて考えると、結構深いな、と私は思ってしまいます。伊藤はイギリスに旅立つ前に、密航するので日本人ぽくあってはいけないということで、マゲをおとします。そして歌を詠むんですね。旅立つときに、歌を詠む!わたしはそれだけで結構鳥肌がたつほど感動するんですが、やっぱりマゲをおとす、というのはサムライ精神に反する、極めて屈辱的なことであったんでしょう。歌は以下の通り。

「ますらおの
はじをしのんで
ゆくたびは
すめらみくにの
ためこそとしれ」

だから松陰の「世の中の役にたつため」という教えがいかに浸透していたかがこの歌にしっかりはっきりくっきりと見える、という、そういうことです。

ところで私は今から温泉旅行です。同じ旅なのにこんなにレベルの違う旅。でも私はこの旅をずっとずっと前から心待ちにし、この旅の意味をずっとずっと前から大事にしていたので私はそれでいいんです。

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