大人にならないTwixters

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先週号のTIME、すっごく興味深く読んだんですが、私、恥ずかしながら初めて目にする言葉に出会いました。それは、Twixter(ツイックスター)。よく、"Betwix and Between"という言い回しで、「どっちつかず」というような意味があるんですが、そのBetwixから派生した造語みたいですね。Twixter。

紀伊国屋のオンライン書店にこの号のことが書いてありますが、日本語でちゃんと要約されてます。つまり、年齢的には結構いい大人なのに(24-28-35)なかなか「大人」にならない若者達のこと。両親のもとで暮らしながら、仕事から仕事へ、恋人から恋人へと責任のない暮らしを楽しむ若者達。結婚はしない、子供もいらない、今のままの生活を続けたい、と言うお気楽ツイックスターズ。

私、これって日本だけの現象かと思っていたんですが、世界的なものだったんだなーとびっくりしました。読み始めたときは、条件として「両親の元に住んでいる」などが挙げられていたので、「ああ、じゃあ日本で言う『ひきこもり』だとか『ニート』みたいなものかしら」と思っていたんですが、どうやらよく読んでいると、一応立派な教育は受けたり仕事は転職は多いものの、しっかりやっている感じなんですよね、ただ、ひたすら、"Settle down"(落ち着こう)としない。

そんなTwixterというのはアメリカでの言葉ですが、面白かったのが、これを世界各国ではどういう風に呼んでいるか。以下はタイムの紙面から適当に拾いました。最後の国だけ完全引用+和訳してます。

カナダ: Boomerang kids
これはどうやら、ベビーブーマーのときの子供達がちょうど今、20代に入ってきて、就職難などからこういう世代が生まれたのでは、という意見からの命名のようです。

英国: Kippers

"Kids In Parents' Pockets Eroding Retirement Savings"の頭文字をとったものだそうです。そういえばニートも英国の言葉でしたよね?こういうの上手ですね。イギリス。

フランス: Tanguy syndrome

2001年の映画で、こういう若者(28歳)がいて、どうにかして両親のもとから出そうとするコメディだったらしいんですが、そこから来ているみたいですね。この映画かなりフランスで議論を醸し出したみたいです。

ドイツ: Nethocker

Nest Squatterという意味のドイツ語。さらに日本語に直訳すれば、巣にどっしりと居座りつづけるやつ、という感じでしょうか。ドイツでは両親と「友達」のような感じでつきあう風潮が強く、それがこのNethockerを増やす原因になっているのでは?といわれているらしいです。

イタリア: Mammone

Mama's cooking(おふくろの味、といったところ)から離れたくない、若い男女のこと、だそうです。過去に比べて両親のもとで暮らす「大人こども」の人数は50%増だとか。

日本: Freeter

Ther term, a combination of free and arbeiter, the German word for worker, describes an unmarried young adult who job hops and lives at home. The trend has even been debated in parliament.

(直訳)この言葉はFreeと、ドイツ語で働く人の意であるArbeiterを混合したもので、未婚で、仕事をちょこちょこ変え、両親のもとに住む若い大人のことを示す。この風潮はなんと国会でまで議論されている。

まあ、最後の「フリーター」の説明はどうなの?って感じがしなくもないですが、私の中では「寄生虫(パラサイト)」のほうが近いかなーとも思ったりもしなかったり。

それで、笑っちゃうのが、35歳の大学院生に「授業料とはいえ、両親にお金をもらったりして恥ずかしくないの?」という質問をしていて、それに、「だってお父さんが出してくれるっていうし、それは受け取る方が両親も喜ぶと思うから(立派な教育を受ける事ができるから、ということらしい)」って答えてるんですよ!会話かみあってなーーーい。まあ、もしかしたら心の奥底は恥ずかしい、と思っていてなんとか正当化しないと生きて行けないのかもしれないですけどね。

あと、当然のようにSelf-Actualization(自己実現、わかりやすい言葉でいえば、「やりたいこと探し、あるいは自分探し」といったところでしょう)のトピックも書いてあります。Twixterたちは、「お金よりもやりがいのある仕事を」と思っているところにかなりの共通点があるらしいです。自分のアイデンティティとなってくれる仕事を、と思っているらしい。そしてもちろん、このSelf-Actualizationといのは"Luxury"(贅沢)である、ということはしっかり書いてあります。ただ、そのTwixterたちが、これを"luxury"だととらえているかは謎ですね。

いやぁ、面白かったです。昨日見た映画でも、26歳のトーファーは、「今の仕事はステッピングストーンだから(踏み台だから、というような意味)」と言ってたんですが、Twixterはそういうふうに、今の「パートタイム」の仕事をとらえているみたいですね。でも、こうして読んでいると、私も、今でこそ経済的には自立しているし、結婚もしてるし、両親の元には住んでいないけれど、実はポスドクなんて思いっきりステッピングストーンだからなぁ、とちょっと反省しました。

記事では社会や教育、世代、親の世代などがこのTwixter世代を作っているという指摘がありましたが、私が思うのは、もちろん、それは本当の事だと思うんですが、Twixter世代本人達が、「我が意を得たり」風にそれを言うのは間違っていますよね?自分がTwixterになっていながら、「だって社会が」とか「だって親が」とか「みんなそうじゃん」とかそういう風に言うのだけは間違っている!と熱くなりました。早くTwixterから抜け出したいと急に思いました。

コメント(2)

nieさん:TIMEの記事には「大人になりたい」と思えない社会風潮が問題、なんてことが書いてありましたが、やっぱり「大人になりたい」ってTwixters本人達が思わないのがダメダメだ、と私は思いました。その記事すら、Twixtersを甘やかしている気がする!なんて熱くなったりして。

でもnieさんも書いてらっしゃるように、就職難のこの時代に、ちゃんと仕事を持って、その仕事について「これからどうしようか」なんて悩めるのは実は幸せなんでしょうね。

なーんて、すっかり私って半Twixter気取りですが、一応Twixterの定義は20代ってことになってるので(しかも未婚で親元に住んでないといけない)、本物のTwixtersには「いや、あなたは仲間じゃないよ」って言われちゃいそうですけどね。お仕事頑張ってくださいねー。

読んでいて、『私もTwixterの1人だなぁ…』と、改めて実感しました。
一度は就職もしたものの、結局それも辞めてパートやアルバイトで食いつなぐ日々。

今の就職先では『社員登用制度』があるらしく、狙ってはいるものの―――入社したときに配属された部署の職務内容とは全く別の部署(しかも一番ニガテな内容の業務内容)に異動になりそうで、「辞めようか。それともこれもステップアップだと前向きに捉えてがんばろうか」と日々悩んだり。

だけど就職難なこのご時世。
こうやって悩めるだけでも幸せなんでしょうね。

さて、と。
私の休暇は終わって、明日(というか日付は変わったので、今日のお昼から)お仕事再開です。
がんばってきまーす!

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