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私のバルコニーガーデンですが、たくさん咲いていたワイルドストロベリーの白い花の期待を裏切らず、日本から帰ってみたらこんなイチゴちゃんたちが真っ赤になってました。どれも小指の先ほどの大きさでものすごくかわいいんですが、かわいいだけではなくて、とても香りが良いのです。かなり癒されます。

紅茶好きの私としては、紅茶にいれてストロベリーティーとしていただく予定。もっとたくさんとれたらジャムにしてもいいかなと思っているところです。

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チーズと塩と豆と

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チーズと塩と豆と(井上 荒野・江國 香織・角田 光代・森 絵都)

この本は女流直木賞作家4名の短編集ですが、その中でも私が特に感想を書いて残しておきたいのは、角田光代さんの「神様の庭」。本の帯の「愛と胃袋、直木賞作家が食べて書くヨーロッパの田舎」という一文に含まれる「食べて」と「ヨーロッパ」という2つのキーワードにつられて軽い気持ちで買ったのですが、東京の姉の家を訪ねる電車の中でうっかり読み始めてしまい、読みながらこらえてもこらえても、ひたすらとにかくこみ上げてくる嗚咽となんともいえない感情に、何度も本を閉じて深呼吸をしなければいけないほどでした。50ページ弱のただでさえ1ページの文字数の少ない短編なのにこの読み応え。角田さん天才だと思います。感動しました。

日本人ではない登場人物と完璧にも日本ではない設定の物語なのに、限りなく深い何かを共有した気分がしました。「古い」家族とのすれ違い、時代と世代の違い、これらは世界共通、言葉も文化も時間も場所もなにもかも超えて、誰でもどこでもいつでも多かれ少なかれ経験することなのでしょう。アイノアのお父さんがバルセロナでの夕食のあと「こんなひどい店ばかりなのか」と言ったとき、その言葉そのものも、その先に起こることも、全部私がすでに経験したことだったと感じるような不思議な錯覚にとらわれて、正直びっくりしました。

私は幸運にも「食」に密接にかかわる仕事をしていることから、「食」が持つさまざまな意味を考えるチャンスがたくさんあります。先日イタリアの農家のおくさんに優しく「ローマではいつもひとりで食事をしているの?」と聞かれたことや、「ときどき、不思議と、日本にいる家族と、平凡な夕食をただもくもくと食べている食卓の夢をみることがあるのよ」と言ったパリで働く女性の話なんかが、またこの本を読みながらわーっと私を襲って来て本当に涙を表面張力でキープするのに困りました。

ところで、先日パルマの学会で知り合ったオーストリアの政府の食品安全技官の若い女性と頷き合って合意に達したのが、「正しい食生活」や「ナチュラルな食事」、「体にいい食べ物」や「ヘルシーな食品」などという話を始める人がいたら、その人が本当に栄養学を包括的に勉強したかどうかチェックするべきだ、ということ。彼女は今ウィーンで急激に増えている拒食症のカウンセリングを任せられたことがあるということをはなしてくれて「結局私が10年以上努力して勉強した栄養学は、拒食症の人が抱えている問題の核心に触れることすらできないのよ」と言いました。私も深く同意して「私もアメリカで超肥満の人のカウンセリングをホスピスでやったことがあるけれど、全く同じことを考えた」と言いました。もちろん、栄養学は「技術的」な「解決策」を提供するときに不可欠ではあるけれど、「なぜ拒食症・超肥満になったのか」「どうやって治すのか」という根本的な解決には「技術的な知識」は往々にして無力だったりするのです。当たり前すぎることを書くようで非常に恐縮だし、誤解をおそれずに書きますが、こういうときカウンセリングする立場にある「栄養学の専門家」の人に本当に必要なのは「包容力のある優しさ」「理解、あるいは理解しようとする本気の心」とともに、「栄養学だけでは解決できない」という認識なのです。そしてこう書くと、話がまるで360度戻るようですが、その優しさ、理解、認識を自分のものとするためには、結局、栄養学を包括的に学ぶことが必要なのです。

そして栄養学を包括的に学ぶと、何故か、いかに家族というもの(あるいは家族に近い人々)が大事かが分かってきます。そして、その人たちと笑いながら、楽しみながら、時にはケンカしたり泣いたりしながら、一緒に食事をすることが、どうしてそんなに大事なのかが分かってくるのです。

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20070604103243.jpg日本に一時帰国中です。週末に主人のAさんと那須に行ってきました。那須のご用邸の近くのおそばやさんでおいしい山菜(きのこ)の御膳+2色おそばをいただいたり、紅葉しかかった自然の中を散歩したり、温泉に入ったり。その温泉が、何が入っているのか知りませんが、1日中お肌つるつるになるような美肌温泉でかなり驚きです。行ったのは那須の大丸温泉旅館。かなり標高の高いところにある温泉で、川に沿って温泉が出ています。混浴でもバスタオル付きで入っていいので女性もグリーンのバスタオルを借りてどんどん露天に出て行きます。が、私は最上流にある女性だけの露天で楽しみました。私が入ったときは何故か誰も入っておらず、ひとりじめで超満喫できました。

ところで那須はやっぱりバブルの時の脱サラビジネスのようなイメージのお店がたくさんあって軽井沢や日光のような雰囲気になっていますが、唯一気に入ったのはエミールガレ美術館。ヨーロッパによくあるような、ちょっとした教会や修道院を改築したような作りになっていて、個人所有のコレクションが並べてあります。もともとガラス芸術は大好きなので、ちょっと高めの入館料も払って入ったのですが想像以上に良かったです。「もの言う花瓶」で有名な詩入りのさまざまなガレの花器ですが、今のフランスになかなかないようなアールヌーヴォーな文字で書かれていて素敵。パリのメトロの入り口のMetroの文字っぽいと言えば分かっていただける方もいるのではないかしら。

ところでそこのショップでひとめ惚れしたのが、ヴィンテージスワロフスキー。実はイタリアでは密かにブームで、いろいろなクリスタル屋さんにちょこちょこあって見たりしていたんですが、だいたい2センチくらいのひとつぶが300ユーロから500ユーロ程度。でも日本では安いんですねぇ。需要がないのでしょうか。裏側にミラーマスクがしてある状態の不規則なカットの約100年前のダニエル・スワロフスキーがいくつかころころと転がっていました。このころの大量生産のスワロフスキーは価値がピンキリでひとつぶ100円くらいからあるんですが、私が探し出したものはイタリアでは確実に500ユーロはするもの。それに小さなリングを施してもらってペンダントヘッドにして2つぶ買いました。古いものなので傷もあるんですが、それもまた良しということで、普段使いのアクセサリーにしようと思います。どちらも2センチ程度の大粒です。他にもネックレスなどありましたが、本当に価値はバラバラで、アンティーク物というものは、「掘り出して」いく努力と、「ひとめ惚れ」の力が必要だと思います。自分がハっとしたものはそれ自身に絶対的あるいは相対的な価値があってもなくても、結局自分にとって大事なものになるに違いないのです。

帰りには那須のお土産ナンバー1で天皇陛下の那須御用邸用命という、扇屋さんの「御用饅頭」と「みそきん」という味噌入りきんつばを買ってかえりました。楽しい那須旅行でした。週末だったので高速1000円だったしね!

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Alta Velocita'

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こんなショボい写真を撮ってしまって、密かにテツな主人のAさん(彼は「テツじゃないよ」と否定しますが、秘境駅や電車を見るとかすかに興奮するので隠れテツだと思われます)が、「ちゃんともっと近くから撮ってよ」と言いそうですが、出張でパルマ市に電車で行ってきました。電車といえばイタリア国内の旅行に便利なユーロスター。イタリアではみんな「エウロスター」と呼びます。最後に小さな(ル)がついた感じの発音。そしてこの赤い車体がAV(アルタ・ベロチタ、語尾上がり、ハイスピードという意味)と呼ばれる新車両(ってほど新しくもないですけど)で、これを見かけるとAさんはかすかどころではなくかなり興奮します。これ、乗ってて体感できるほどの高速で走ります。最高速度は300km/hといっているので新幹線と同じくらいかもしれませんが、イタリアンな方々が運転しているせいか、新幹線よりももっと速く感じます。突発的な揺れもあって、乗っていて振り落とされそうな気がするときすらあります。もちろん気のせいですが、それだけスピードを感じるということ。

今回出張ということもあって、セクレタリーのかわいいFちゃん(イギリス人)にチケット手配を全部お願いしていたら、なんとファーストクラスで取ってくれていて、強烈に快適シートで飲み物食べ物サービス付きの豪華(おおげさ)旅行となりました。パルマまでローマから4時間。パルマハムのパルマです。パルメザンチーズ(パルミッジャーノレッジャーノ)のパルマです。イタリアでも特に食べ物がおいしいと言われるパルマ。2日間の出張で、会議の連続だったんですが、おいしいチーズとおいしいプロシュート(生ハム)とパスタとワインと、すっかりパルマを満喫しました。帰りに駅の近くのフォルマッジェリアでさらに熟成チーズとプロシュートとポルチーニ&オリーブなどを買い込んで帰ってきました。

会議は久しぶりに面白い内容のもので良かったです。パルマには欧州食品安全機関があるので、その関係で参加したのでした。さまざまな地域協力機関の中でもヨーロッパは食品安全の部門ではかなり進んでいるので、国際機関としても学ぶべきものがたくさんあります。しっかりとりこんでこれからの私の仕事の参考にもしよう。

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ベランダガーデン

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土曜日の午前中に、仲良しのD(リトアニア人)と、G(イタリア人)と3人で遅めの朝食をとったあと、ショッピングに繰り出し、そのあとDは用事があるということで帰ったのですが、ガーデニング好きのGが、私のアパルトメントのちょっと寂しすぎるバルコニーをなんとかしなくっちゃ!と言いはじめました。

植物キラーの私としてはちょっと躊躇しましたが、Gが自信たっぷりに「大丈夫、私が強いプラントを選んであげる」と言うのですっかり頼ることにして、職場の近くのEuroGardenというナーセリーへ。ちなみにこのナーセリーは私の職場のIDカードを持っていると割引してもらえます。それにしても時期的には園芸を始めるような時期でもないのですが、イタリア料理に良く使うハーブなんかだと私も嬉しいかなと思ったのでGに勧められるがままいろいろと購入しました。紅茶も好きなので紅茶に使えるものも、と言ったらかわいいかわいいローマのミント(メンタロマーナ)も選んでくれて、なんだか凄く嬉しいです。

家に帰ってふたりでせっせと植えて、新しい土も入れて、肥料も少し入れてできあがったバルコニーの一部がこの写真です。購入した植物の中でもしかしたら一番難しいかも、と言われたのがこのピンク、白、赤のミニシクラメン。これはGは冬の花と言っていましたがちょっと記憶が確かじゃありません。他に植えたのはカワイイ野イチゴバジル、ミント、ゼラニウム、ローズマリー、そしてラベンダーなどです。隙間があるように見えるところにはチューリップの球根を植えています。不思議なことに、これらを植えた翌朝から、朝からバルコニーに出て水やりするのが信じられないくらいとても楽しみで、朝からわくわくしながら起きてしまいます。そして夜明けとともにコーヒーを飲みながらこのカワイイ植物ちゃんたちを愛でる幸せ。G、ありがとう!

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