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タイのヌードルスープ

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センレック・ムーいよいよ年の瀬、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は先ほど無事に仕事を納めたのでほっとして、のんびりしています。ちょっとまたタイの話に戻りますが写真は私が大好きなタイのヌードルスープです。タイでは「クイッティアオ」と言います。屋台のヌードルといえばだいたいこれです。屋台の前に立って、まず麺を選びます。米粉の麺の太麺、細麺、極細めん、揚げ麺、バミー(小麦の麺)などいろいろあります。私の好みはこの米粉の細麺、センレックです。ベトナムでもほぼ同じものがあってフォーとして知られていますね。

麺を選んだあとは具を選びます。魚肉ボールなどは結構ディフォールトで入っていることが多いんですが、えびや鶏肉、豚肉などなど選べます。ときどきダックもあります(しかも結構美味しく煮てあっていい感じ)。私はだいたい豚肉(ムー)です。ですから、クイッティアオ屋台の前に立ったら、「センレック・ムー」と頼むのです。だしはだいたい薄味の鶏ガラスープのような味です。クイッティアオはタイではいつでも誰かが食べているので、軽食的な扱いだと思います。量もそんなに多くないし。でも私の友人は朝食によく食べていました。ので、わたしもついでに一緒に朝食として食べるのが普通になってしまいました。ベトナムでもフォーは朝食ですね。あ、でも今このサイトを検索したら大学でランチとしてもセンレック・ムー食べてました。好物過ぎるのか。

さてクイッティアオが出来上がったら、屋台のテーブルにはナンプラー、お砂糖、唐辛子、お酢(赤と緑の唐辛子とにんにくがつけ込んである)の4種類、いわゆる「タイの食卓セット」とも言えるセットが置いてあるので、テーブルについて、それでせっせと味付けします。パクチーやもやしなどがガッツリ置いてある場合もあります、が、私はそれはつかわず、屋台のおばさんにもともと、「パクチーも入れて煮込んでほしい」とお願いすると別にスープを煮込んでくれることがあります。くれないこともあります。私はフレッシュパクチーよりも煮込みパクチーのほうが美味しい気がしてしまうのです。苦みばしった味が出るというか。

味付けは私が見る限り、タイの女の子たちはわりとざっくり砂糖をかけ、ナンプラーをちょこっといれて、あとは唐辛子をちょこちょこ食べながら入れていると思います。お酢も入れると美味しいですが、一緒に浮いている緑色の方の唐辛子は割とお口の中で爆弾と化するので日本人の方は注意が必要です。私は唐辛子ラブなので唐辛子は結構な量を入れます。

それにしてもこうしてまた、タイでクイッティアオを毎朝食べることが出来て、嬉しい気持ちでいろいろ考えたんですが、数ある炭水化物メインの食べ物の中で、私、多分、このクイッティアオが一番好きです。お米でできているというのがいいですね。細麺でもしっかりモチモチ感があります。そしてタイでは珍しくお箸を使う食べ物なので右手にお箸、左手にレンゲを持ってお箸でとった麺をレンゲに乗せて、パクチーや具を乗せて少しスープをいれて一口サイズになったものをつるっと口の中に入れるという、麺モノにしては全然飛び散らない具合の食べ方もかなり好みです(すすらないので)。あ、でも私おにぎりも好きです。おにぎりなのかクイッティアオなのか、かなり苦しい選択になりそうです。

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肥薩線冒険旅行クリスマスの一瞬休暇を終えて、今またバンコクに戻って来ています。今はローマへのフライトをぼんやり待っているところ。フットマッサージ、シャワー、仮眠、母と姉と姪との電話、などをしても搭乗時間まであと3時間もあります。

話はちょっと前後してしまいますが、写真は肥薩線の観光列車、「はやとの風」です。これはどういうことかというと、旦那様のAさんが熊本に来て週末を私と私の両親と過ごしてくれたんですが、ちょっぴり鉄がかっているAさんとしてはこの機会に熊本から行ける秘境駅に行かないと!と思ったらしく、事前に綿密なプランを練ってくれて肥薩線のデイトリップに行ったのでした。クリスマスイブだったので人も少なく快適でした。たくさん写真を撮ったのでちょこちょこ写真にリンクしてみましたので興味がある方は是非クリックしてみみてくださいね。

まずは私の実家の最寄り駅、武蔵塚駅から熊本駅への通学電車。私も高校生のときよく乗りました。熊本の人は電車のことをまだ「汽車」と言うような気がしますが、私が高校生の時はその「汽車」という名前がぴったりな電車でしたが今は普通の電車になってしまっていました。となりに立っていたうちの姉の母校の制服を着た女子高生が水前寺駅までの15分程度、3次関数のテキストブックを食い入るように読んでいたのが印象的でした。センター試験近いもんね。

そして熊本駅で予約していた指定席のチケットを全部うけとり、いざ「特急くまがわ」へ。特急くまがわは真っ赤な車体が素敵でふかふかの座席が快適な熊本人吉間を結ぶ電車です。ウッチャンナンチャンのウッチャン(最近見かけませんが)の出身地の人吉に向かいます。人吉は八代から続く球磨川下りで有名な温泉郷でもあります。ものすごく「人里離れた」感のある山奥もたくさんあって熊本県内でもこんなに雰囲気が違うんだ、といつも驚くところです。のどかな良いところです。

肥薩線冒険旅行人吉温泉駅に着くと乗り換えたのは「いさぶろう」というこれまた観光列車。同じ電車の上り線が「しんぺい」とよばれるこの電車はレトロな内装がとても趣のある、県内外からの観光客に大人気の電車です。2両編成でそれぞれの車両の中央部に展望用の大きな窓とカウンターがついていて、電車の車窓からの美しい田園風景を堪能できます。クリスマスイブはお天気にも恵まれたので本当に景色がきれいで感動しました。冬なので空気が澄んでいるのも良いですね。暖かいと思われている九州も、実は冬は毎朝零下を下回る寒さなのですが(特に山奥はもっと寒い)、観光列車なので暖房完備で快適でした。

そして吉松駅に到着して乗り換えたのが一番上の写真の「はやとの風」。これまた観光列車です。吉松から鹿児島中央まで桜島にどんどん近づきながら走るこの電車、頼もしくカッコ良かったです。途中「嘉例川駅」という美しい100年の歴史のある駅舎のある駅に到着するのですが、この駅の駅弁は九州の駅弁1位になったこともある、素朴で薄味なのに何とも言えない美味しさがたっぷりの「かれい川弁当」。数量限定なので予約がおすすめです。そして土日だけ売っているという地鶏を使った「たまごたっぷりプリン」も車内で売っています。これはたまごのやさしい味がして、あまり甘くなくて良かったですよ。とにかくお弁当がオススメです。本気で強烈においしい。「ガネ」とよばれるさつまいものかき揚げも、嘉例川駅の駅舎内で、ひとつ50円で売っていました。

鹿児島中央についてからは私たちは一息入れたあと、おみやげを買って今度は九州新幹線にのっていま4〜5時間かけてきた熊本-鹿児島中央間をたったの50分で帰ったのでした。

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バンコクより

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Bangkokさて右の写真はパッタイ、つまり私は無事にバンコクに到着しました。昨日会議の1日目が終わって、タイに住んでいたころ仲良くしていた友達が2人でホテルまで遊びに来てくれたのでサヤームセンターまで歩いて行ってグレイハウンドカフェでお食事しました。お約束のパッタイを注文して(旅行客なので)美味しい辛い数々の食べ物をいただいて、そのあとプロンポーンまでなつかしのBTSで行って、ナラヤでショッピングして、エンポリウムでお茶をして、といきなり盛りだくさんでした。いつでもどこでも買い物ばっかりする私。

それにしても突然ですが、やっぱり何だかんだ言って、Facebookってすごいなと思います。私はあまりそんなに頻繁には使わないのですが、iPhoneのアプリもBlackberryのアプリもFacebookをプッシュするようにしているので、何か私に対してメッセージなどがあればすぐ分かるんですね。それだけなのに、ソーシャルメディアとしてはなかなかのスタンスで友達との情報を共有してくれます。もちろん使い方によるだろうし、私はそんなに恩恵を受けていない方だとは思うんですが、出張や旅行などで違う国へ行ったりするときには、飛行機の待ち時間の暇つぶしにログインします。そして今回のように「今、バンコク行きの飛行機を待っているところ」などと書き込んでおくと、バンコクに到着するころには、バンコクの友達が段取りを整えてくれていて待ち合わせがしっかり決まっていたりするんですよね。自分から「会おうよ!」というメールをするには時間が合わなかったりするかも、とか押し付けがましいかも、とかちょっと迷ったりするんですが、Facebookでつぶやくとその押し付けがましさがなくなってちょっと現代っ子な感じのコミュニケションになるんですね。みんなが使うハズだわと思ってしまいます。昨日も、お茶しながらお互いの写真をとりあって、「今FacebookにuploadしたからLikeしておいてね」と言い合ったりしていて、私が2005年に住んでいた頃とはすっかり様変わりです。

Bangkok様変わりといえばバンコクもちょっとだけ表情を変えていっているような気がします。左の写真は「ホテルの窓から」シリーズなんですが、サヤームとナショナルスタジアムの裏側です。

もちろんもうすでに洪水の水は全くないし、バンコク市内にはその被害の残骸(?)もあまり目につくこともなくなったみたいではあるんですが、空港周辺には洪水ゴミと思われるものが集まっていたり、使われたらしき土嚢が積んであったりしました。でも全体的にすっかりキレイになっていて、タイ人の感覚もちょっと変わって来たのか、昔はよく見た屋台の食べ物の入れ物のプラスチックゴミが道に散らばっていません。でも屋台では相変わらずプラスチックに包まれまくった食べ物が売ってあるので、みなさんどこかにちゃんと捨てているということでしょうか。

今日は会議2日目です。夜にはスパに行くつもり(どんなに疲れていても行きたい!)なので、それを心の支えに今日も一日頑張ってきます。

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クリスマス前の週末

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Buon Natale専門家会議の1週間も終わり、一段落して週末を迎えています。一段落とはいえ、この一週間で専門家のみなさんと必死で作り上げたドラフトを、これからせっせとまとめていかなければいけないので気は抜けませんが。職場ではクリスマス前ということでちょっとしたハッピーアワー的な会があったりしてソーシャライズに忙しい日々です。金曜日の夜はローマの国際機関で働く日本人のみなさまとのお食事会でした。珍しい韓国料理屋さんでの会で楽しかったです。そして昨日の土曜日は、ついに引退して母国スウェーデンに帰ってしまう、仲良しのAとの最後の日ということで、いつもふたりで一緒に行くAのお気に入りのトラットリアにアメリカ人のRも誘ってディナーにいってきました。シンプルなお料理なのに何もかもすごく美味しいんですよ。Aには最後にスウェーデンのクリスマスのキャンドルもいただいたりしてすごく嬉しかった。私はAの孫ちゃんたちにあげる、サンタクロースのついた小さなパネットーネをプレゼントしました。写真はそのパネットーネを買った、私のお気に入りのパスティッチェリア、アンドレオッティのディズプレイ。写真にとるとなんだか普通ですけど、オスティエンゼの通りから見ると夢の国みたいに見える素敵なパスティッチェリアです。バールも充実しているしアペリティーボにも最適。

さて日曜日の今日は、早朝からせっせとパッキングしてます。午後の便でバンコクへ飛びます。ローマは真冬、バンコクは夏、ということで持って行く洋服が悩ましいところです。しかも月曜早朝に到着して数時間後には会議が始まってしまうので飛行機の中でしっかり眠らなくっちゃ、とちょっとプレッシャー。頑張って行って参ります。

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冬休みの予定

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もう12月も3分の1が過ぎてしまって本当にびっくりですね。最近、一日が短すぎていろいろなことが追いついていなかったのですが、週末が来るとちょっとのんびりできるし、やらなければいけないこともたくさん終わるので週末っていいなと心から実感してます。週末最高!でもその週末だというのに今日は朝の5時に目がぱっちりと覚めたので、日本のAさんにiPhone Skypeしてくだらないことをひたすらしゃべったあと、朝からバルコニーガーデンの世話をして、イチゴを15個くらい収穫し、お洗濯、お掃除などに精を出しました。クリスマスにAさんと一緒に実家の熊本に帰る予定にしているので、その予定を母と一緒に詰めたり、再来週の出張の準備をしたり。

来週はずっと準備していた専門家会議(食品回収に関する)をやります。この1年の大仕事のうちの最後の一つです。トップノッチな科学者&政府の専門の人々と会議できるのは実は私がこの仕事をする上で一番嬉しいことなので5日間忙しいとは思いますが楽しみです。

そして再来週は今年最後の出張でタイに行ってきます。これは地域事務所のオフィサーと一緒にやる会議でバタバタなのですが、Siamの超ド真ん中でやるので会議の後ちょっとお買い物にいったりするのにはすごく便利かもしれないとちょっぴり期待しているところ。そしてバンコクから福岡への直行便で日本に帰国する予定です。福岡空港から我が家までは高速バスで1時間半程度なのでラクラク。そして主人のAさんと合流してファミリークリスマスを楽しもうと思います。

年越しは実はローマでやるのですが、今年はAさんがローマに来てくれるので年始までしばらくゆっくり休めそうです。冬休みをしっかり休むと新年にやる気が倍増するはず、と信じてゆっくりしたいと思います。そのままダラダラしてしまわないように気をつけなくっちゃ。

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Bhutan 2007先日、ブータンの国王陛下と妃殿下が日本にいらしてかなり素敵だったと多方面から聞いて、ブータンでのすばらしい経験をまた思い出している日々なのですが、足腰が弱く、すぐにヘタレる私にとって、かなりの苦しい山登りであったパロ(という地域、町にはこの国唯一の空港があります)のタクツァンというお寺に行った貴重な経験をここで紹介していなかったなと思って、写真を公開することにしました。

写真が断崖絶壁にあるこのお寺。お坊さんたちがちゃんとたくさん住んでいるのでいわゆるモナストリー(僧院?)ですね。下にスライドショーを作ってみましたが、最初の写真は遠すぎて分かりづらいかもしれませんが、中央右側にうっすら見える白いものがこのタクツァン僧院なのです。遠くから見ると、「絶対あんなところに行けるわけがない」というようなところにあります。トレッキングの途中、自分自身に「下を見るな、振り返るな、足のガクガクをとめろ」と何度も何度も唱えなければならない恐ろしい階段の連続の中、思い切って下の風景を撮影した命がけショット(大げさ)もありますので是非どうぞ。


私をここに案内してくれたブータン政府の高官のみなさんは、ちゃんとあのブータンの正装でハイソックスに膝小僧を出しながらも軽々と階段を上り下りしていて、本当に感心しました。私はあまりの上り下りに心臓は破裂しそうになるわ(運動不足)、周りは上を見ても横を見ても下を見ても異常に怖くて足がガクガクするわで、貴重だったとはいえ最終的には、もうこんな経験は十分でございます、と言いたくなってしまいました。でも、やっぱりこれは行ったからこそ言えることなのでしょう。

この僧院の別名はタイガーズネスト(虎の巣)。偉いお坊さんを乗せてチベットから飛んできた虎がここに巣を作り、そのお坊さんが僧院を建てたという伝説が残っています。ブータンの仏教は日本のそれとかなり違っていてチベットの密教の流れ(ダライラマの流れ)だそうです。若いお坊さんたちみなさん痩せていて大変そうなのに、すごく優しい笑顔で、それだけで癒されました。

そういえば、ブータンはあの辛いチリをお野菜として食べる国でかつ、ヤクがたくさんいるのでチーズもたくさん食べる国でもあります。ですから初めてブータンに行った10日間で私はすっかりブータンの国の食べ物のファンになってしまって、ご飯にチリのピクルス(すっごく辛いけど美味しくてクセになります、カッテージチーズも入っています)をガッツリのせてたべたり、チリのチーズ煮込みという強烈においしすぎる(でもヒーヒー言います)おかずをこんもりと一皿いただいたりできるようになりました。ブータン、足腰も、気力も、そして私の舌までもを強くしてくれた国といえるでしょう。このタクツァンに行ったのはブータン2度目の時でしたが、その時にはチリのおかずを心待ちにするほどでした。ブータン、美しく、険しく、優しく、恐ろしく魅力的な国です。

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本当の国際人とは

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2週間連続で専門家会議をやっていたのでかなり開放感のある週末になっています。天気もいいし、観光客もたくさんのローマですが、私は家でのんびり中。というのも昨日は大規模デモの噂があったし、今日の夜からは交通ストがあるという噂なので、こんな時は家でいろいろと懸案事項を片付けるのがいいと思ったから。

それでちょうど日本の家族と時差がぴったり合ったので、昨日は茨城にいる夫、東京の姉、熊本の両親とそれぞれたっぷりSkypeやiChatでお話できました。最近私はつまらないことでちょっとした問題に頭を悩まされていたのですが、本当の解決のために、この「絶対に私の味方になってくれる」タイプの優しい人々(夫、姉、両親)にはなるべく意見を聞かないようにしていたのですが、なんとなく問題が終結の方向に向かってきたので、昨日ついにそれぞれにお話して、いろいろと納得する結論やアドバイスを得ました。私の愛すべき家族のみなさんありがとうね。

それでその問題とは直接関係ないとはいえ、話をしている上でいろいろと考えたのがタイトルの「本当の国際人とは」ということ。国際的な環境、つまり様々な人種、文化、言語、性別、年齢の人々が集まる環境で働くときにいろいろと大事なことを私はこの6年で学んだし、これからももっと学ばなければいけないだろうなと思ったので、節目としてちょっとまじめすぎるかもしれませんが書き留めておこうと思いました。

まず「『常識』というものは存在しない」ということを強く認識しておく必要があると思います。いろいろと考えてみたんですが「完全にユニバーサルなもの」というものがないのです。コミュニケーションにしたって、態度にしたって、仕事のやり方、人とのつきあい方、どんなことを考えても「絶対にこれだけは全人類共通だ」ということがないのです。例を出すと、日本では上司に「それいいね!」という一行だけのメールを送ることは「常識はずれ」かもしれませんが、国際的環境ではあり得るし、決して失礼ではないことかもしれません。日本であまり知らない異性の同僚を下の名前で呼び捨てで呼ぶことは「セクハラ」に近いかもしれませんが、当然、国際的環境ではそれがある意味「常識」になり得ます。イタリア人の同僚は同性でも異性でも、挨拶するときは両ほほにキスしますが、そんなことをアラブ系の異性にしたら「信じられない暴挙」と思われる可能性が高いです。

原則としては、もし私がどこかの国に行ったら、その国の常識、言語、文化を尊重する、日本に誰かを招くなら、日本の常識、言語、文化を説明して分かってもらうようにする、ということで、多分これは「2国間」ということだけを考えるとしごく普通のことなんですが、これが、「国際機関」といういわゆる治外法権的な「何の国にも属さない」ところになると大変難しくなります。どっちの文化、言語、常識を選ぶか、というのはラインを引くのがものすごく大変なのです。

そこで大事なことは、「とにかく何でも理解しようと心がける」ということだと思います。誰かが「私にとって」常識はずれでとんでもない言動をとったとしても、「もしかしたらこれは文化の違い、育ちの違い、言葉の違いかもしれない」とまずは考え、全てを前向きに考えるように努力するということです。これは口で言ったりこうして書いたりするよりはるかに難しいことです。悟りを開いたお坊さんのイメージトレーニングで必死で自分を落ち着けて考えなければならない時だってたくさんあります。人間は(というより「私は」かもしれませんが)「他人を理解する」よりも「自分を理解してほしい」生き物だと思うんです。ですがここはひとつひと呼吸ついて、この世界に「常識」は存在しない、まずは違いを受け入れよう、他人を理解しよう、と考えることができると、本当の国際人に近づけるかなと思います。

次に大事なのはコミュニケーションですが、もちろん、コミュニケーションには言葉と態度とあります。態度は上の「常識はない」というところに共通すると思うのでここでは言葉にしぼりますが、国連では「国連の正式言語」というのが決まっていて、英語、スペイン語、フランス語、アラブ語、中国語、ロシア語の6カ国語です。基本的には英語、スペイン語、フランス語の3つのうちどれかが完璧であり、さらに上の6カ国語のどれかが第2言語として仕事上使える状態でないと国連職員としてつとめるのは難しいとされています。ですが、私が思うに、現状を見る限り、やっぱり英語です。しかも、単に「英語ができればいい」のではないのです。

まず英語が母国語の人も、英語が母国語でない人も、「自分の英語は相手の英語と違う」ということを常に認識する必要があります。イギリス英語、アメリカ英語だけをとっても全然違う表現があるし、イギリスでは悪い言葉を使っても「まぁ気品がない」と眉をひそめられるだけの時がありますが、アメリカでは仕事上悪い言葉を使うと最悪の場合解雇されることがあります。これは言葉を超えた文化の違いです。国際機関ではいろいろです。常に悪い言葉ばっかり使うカナダ人もいます。東アフリカンの人々は英語で公務を行うため英語が堪能ですが、アフリカの英語です。日本人の英語、という種類も存在するのは当然です。基本的な考え方がそれぞれの国の環境、個人の生まれ育った環境、受けた教育の種類によって全く違うわけですから、それが言語に現れるのは当然のことなのです。

まず、英語は上達に上達を心がけることにこしたことはないと思います。私もアメリカに10年近く暮らし、国際機関で働いて6年になりますが、それでもまだ毎日のように英語を磨いていく必要を感じます。そして「私は英語は完璧にできる」というおごりは、国際的環境での摩擦を引き起こしかねないと思います。なぜかというと、国際的環境での仕事は、「理想」の社会とはかけ離れていて、重く厳しい「現実」の社会だからです。

その「現実」とは、英語を母国語とする人もしない人も、全ての人の英語が完璧でない、ということです。ものすごくキツいアクセントが入ってしまう人もたくさんいます(ラテンアメリカ、日本、中国などはそうです)。でもよっぽど全く分からない限り、誰も「あの人アクセントが強くて何を言ってるかわからない」とは言いません。言う人は「自分の、Non-English Speakerの英語を理解する能力がない人」なのです。「分からない人が悪い」のです。「分からなければ何度も聞き返さなければならない」のです。「あなたの英語わからない」と文句を言うのはナンセンスなのです。これは厳しい現実です。

数年前私は日本人のインターンの方を受け付けて、非常に頭脳明晰で英語も上手な日本人だったのですが、その方は「あの人の英語が分からない」「この人のメールのグラマーがめちゃめちゃで意味がわからない」といつも私に言ってきていました。もちろん、その件の外国人の上司はアクセントがきつい人だったので理解するのが難しいのは確かですが、その人が言っていることの「本来の意味」を理解するのはそんなに難しいことではないはずです。分からない時はその場で「それはこれこれこういうこと?」と確認すればいいだけだから。相手の英語のレベルがどうであれ、相手を理解しようという気持ちを持って真摯な態度で対応する必要があるのです。

ですから言語や言葉のコミュニケーションの上での「本当の国際人」とはつまり、英語が苦手な人の英語であっても理解できる、あるいは理解しようとできる人、ということ。国際環境での「英語力」というのは「読み、書き、話し、聞き」よりも「理解」のほうが重視されるということです。相手がパーフェクトな英語ができるようになるまで待っていたら仕事になりませんから。

ですが、やっぱり英語が出来ない人との仕事はかなりストレスがたまります。そういった意味で、少なくとも自分だけは、そういったストレスを相手になるべく与えないようにしようと努力しなければいけない、ということで英語力を毎日磨く必要がある、と上の方に書いたのです。自分ばっかり努力しなければいけなくて不公平に感じるかもしれませんが、そんな方は1930年代の名著、人を動かす(D. カーネギー)を読んでみてください。なぜ自分ばっかり努力することで(そして相手に変化を要求しないことで)いろいろと問題が解決するかが見えてくると思います。実際にはものすごく難しいですけどね。感情のコントロールなど、私を含め不得意な人は(女性には特に、かもしれません)多いかもしれないので。

そして優しくあろう、と常に心がけること。私もついイライラしたり、不平等や理不尽なことにぷんぷんと腹を立てたり、「正義がいつも通る訳ではないのね」と幻滅したりすることがよくありますが、本当にいろいろな状況を経験して、いろいろな人と出会って、理解しようとして、つらいことや楽しいことを経て生きて行くと、残念ながら世界は、世の中は、すべて不平等で理不尽で正義が通りづらいところなのだという現実に気づかされ、それを解決するのは、ただひとりひとりの人間の「目の前にいる人への優しさ」しかないと認識すると思うのです。結局目の前の人、同僚、上司に優しくできないひとが、国際機関の人道的援助という大きな名前のもとに行う「優しい援助」というのができるわけがないのです。

ということで、どんなイヤな人が上司、部下、同僚、友達、知り合いであっても、自分だけはその目の前の人を理解しようと心がけ、優しくしようとすることが出来る、という人が「本当の国際人」ということですね。そんな人世界に何人いるんでしょうか。道のりは険しく遠いですが私も精進します。

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Chiostro del Bramante今日は同じ職場に勤めている数少ない日本人のうちのひとり、Mちゃんと一緒にブランチに行ってきました。場所は私がここでも何度も大好きだと言い続けている、キオストロ・デル・ブラマンテ(ブラマンテの回廊)。まずは観光客で一杯のナヴォーナ広場で待ち合わせして、てくてくと歩いてキオストロまで行って、ちょうど「Gli Orientalisti. Incanti e scoperte nella pittura dell'800 italiano」と銘打って、1800年代のイタリア人画家が描いたオリエント(今で言うアラブです)のエキシビジョンをやっていたのでまずはチケットを買って、それから花より団子でカフェテリアへ直行。おしゃれなビストロカフェでランチにしたのでした。私は温かいさやいんげんのスープとパン。Mちゃんはオムレツをいただいていました。フルッティ・ディ・ボスコがのったチーズケーキがあったので二人ともそれをデザートに、紅茶まで。このチーズケーキ甘くなくて絶品でした。最高。

お腹が満足したのでさっそく下に降りて行って、約2時間ほどかけて展覧会を見てまわりました。「よっぽどアラブにとりつかれていたんだね」というような作品や「これはどうなの?」と素人目にはうつってしまう作品もありましたが、中にはハっとするほど生き生きとアラブの女性の魅力を描いた作品もあっていろいろと考えさせられました。ひとつ、お嬢様風の女の子が素敵なドレスを着たまま、カウチに足を投げ出すように座って夢中になってなにか縫い物をしている横で、その召使いのような同じ年齢くらいの女の子がしっかりと座ってやっぱり刺繍のようなものをやっている、という絵があって、それが今にも動き出しそうで、一人の女の子が糸を引っ張って、私は終わったわ、あなたは?というような動きをする錯覚に陥りました。私は美術のことはよくわかりませんが、こういう風な自分の想像が勝手に広がる絵に出会うと本当に嬉しくなります。もしかしたら夢に出てくるかもしれない。

あと、風景画の空がすべてどれを見ても青くないので、そうだよね、と思いました。アラブの空ってヘイジーです。砂のせいでしょうね。

見終わって外に出ると、写真のようにもう真っ暗になっていました。私の大好きな回廊部分もライトアップされていて本当に美しいです。フレスコ画も残っているし、床の部分も幾何学デザインが秀逸だし、本当に素敵なところです。

このあとパンテオンの近くに用事があるというMちゃんと一緒にパンテオンまで行って、ふと思い出して私は近くのサンテウスタキオのバールに行ってコーヒー豆と「コーヒーのキス」という名前のついたコーヒー豆のお菓子を買ってきました。豆はうちの旦那様へのお土産で、お菓子はいつも家に置いておくと友達が来たときに喜ばれるのでゲスト用置き菓子として。それからルンゴテベレに停めておいた車でブーンと帰ってきました。楽しい土曜日でした。明日は何をしようかな。

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本棚にクリスマス

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Waiting for the Christmas週末に、今年もクリスマスまでカウントダウンして楽しもうと思って、バカラのツリーと、お気に入りのペンティックのトナカイオブジェクトを出してきて本棚の真ん中に並べ、クリスマスカードを飾り付けました。これだけでクリスマス気分が盛り上がるので不思議です。一人暮らしの寂しい日々にはあまり変わりはないんですけどね。

アメリカに住んでいた頃は、11月は感謝祭モードに入るので、今年は七面鳥の代わりに鶏肉を丸ごと焼こうか、パンプキンパイはどうしようか、レンティルを煮ようかスープにしようかと、体の暖まる食事のことばかり考えていたように思いますが、ローマでは感謝祭はあまり大きな行事ではないし、一人暮らしだとお料理にも気合いはあまり入りません。そのかわりに12月のクリスマスに向けて気持ちを高めているというわけ。

日本はライトアップがきれいですよね。どんな国よりキレイな気がします。今年はどんなクリスマスになるんでしょうか。家族、友人のみなさま、今年もクリスマスカード受け付けています(私も送ります)。職場ではなく自宅の住所でよろしくね。

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Zen garden in Garbatella (!)週末に、私の住むエリア、ガルバテッラの一画に「日本庭園ができた!」という話を聞いて、いったいどういう感じなのかなと思っていたんですが、かわいらしい、そしてある意味イタリアらしい石庭が完成していました。ここは都市型農業とでもいいましょうか、コミュニティー菜園がつくられているところで、そんな一部にこうして石庭を造ろうと思った人がいるなんて、と思ってちょっとびっくりしましたが、なんだか微笑ましくて良かったです。

何に関してでも、思い立って行動して実現するということは難しいことだと思うので、こうして地域でまとまって、そして何かを信じて頑張る人々を見て、イタリアの底力を見た気がしました。

そして私も菜園にサインアップしてきましたよ。日本からネギやシソなどの種を買って持ってきたので冬が始まる前になんとか植えたいと思います。私のバルコニーガーデンも今は暖かさが戻ってきたのでなぜだか花盛りです。昔は植物は数日で殺して来たプロフェッショナルキラーの私でしたが、こうして植物と共に生きることを覚えて行くのねと感激し、水やりをしながら近所の教会から聞こえてくる鐘の音に異常なほど癒される毎日です。

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3年目のペン

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My Favorite Fountain Pen最近2012年のアジェンダのリフィルを購入してから、ふと自分の真っ赤で大きくて結構重いプランナーを使い始めてから2012年で8年目になることに気づきました。リフィルは結構高いんですけど、かなり使いやすいのでがんがん使っています。リフィルの側面が金色になってからは、高級感すらあって満足。そして、こんなに長く使うことになったこのプランナーが2年目だったときにこうしてウェブに書いておいてよかったなと今思ったので、今日は私のお気に入りの万年筆を紹介しておこうと思います。

これは実は奮発してバンコクのパラゴンというデパートで厳選して選んだモデルで、私は金色の金属部分、主人のAさんには銀色の金属部分を選んで、それぞれマッチングする色で名前を彫ってもらったんですね。モンブランだとインクも高品質で、きっとこれからもずっと生産されるだろうという安心感があったのと、タイ人の素敵な担当者が、ペン先もかなり相談に乗ってくれて必死で探してくれたので、絶大なる信頼を寄せて買うことにしたのでした。

買ってすぐはいろいろなところに持って行って使っていたんですが、あるところで気軽に「そのペンかして」と知らない人に言われて、Noと言えない日本人な私は、えっと思いながらもイヤイヤこれを貸してしまい、ペン先をぐっと太くされてしまったちょっと悲しい出来事があったので(そのあとモンブランの店舗でペン先を少し閉めてもらって元通りになりました)今は、家でお手紙を書いたり、大事な書類にサインをするときに使ったりするようにして大事にしています。Aさんは「もったいなくてつかえないよ」と言っていますが、もうすこしおじさんになって貫禄が出たら使うことも多くなってくるんじゃないかと思います。今年で3年目になる万年筆なのですが、万年とはいかなくともこれから20年、30年と使えますように。

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ミラコスタより

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ミラコスタから「また?」と怒られそうですが、先週は一週間、日本に帰っていました。一番のハイライトは、日曜日にAさんと某コンサートに行ってきたことなんですが、そのあと、姉夫婦に突然嬉しいお誘いを受けて、東京ディズニーシーのミラコスタにお泊まりしてきました。お部屋はご覧の通りパレードの見えるお部屋ですごく楽しかった。シーに入らずして楽しみまくり。真ん中はプリンセスオーロラさんです。かわいすぎる。

翌日はディズニーランドに入って、Aさんの念願だったスペースマウンテンに乗ってキャーキャー言ってきました。真っ暗具合がすごく良くなっていて、満天の星空もすごくキレイで、楽しかった。ファーストパスいいですね。待ち時間実質10分くらいでした。カリブの海賊も相変わらず楽しかった。

この前も行ったばっかりのTDRですが、姪がダッフィーを異常にほしがったので、今度行ったら彼女のために、是非買ってこようとおもいます。抱きダッフィー&抱きシェリーメイ。それにしてもみんな持ってますよね。私もポシェット持ってます。何がいったいそこまでの魅力なんでしょうか。面白いですね。

さて今はすでにローマに帰ってきています。昨日の夜はすごく寒くてびっくりしました。夜中に起きて、しまい込んでいたブランケットを出したくらい冷えてます。今日はコートにタイツにブーツで出かけたんですが、大げさかなと思ったらみんなダウンジャケットとか着てました。急に冷えるのはちょっと体にキツいですね。でも体調に気をつけていきたいと思います。ここをご覧のみなさんも、季節の変わり目、ご自愛くださいね。

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Hereafter

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hereafter_smallposter.jpgHereafter (2010), (A-)

AさんがApple TVでレンタルしてくれたので観たんですが、クリントイーストウッドさすがですね。これは初めの方があまりにタイムリーでリアルな津波の映像だったので日本では自粛という形だったと思うんですが、本当にリアルで映像をみているだけで泣きそうになったまま、全てのストーリーがだんだんつながりそうになってくるところでドッときました。

私はサイキックというのは良く分かりませんが、「臨死体験」をしたひと(そして同じ文化を共有する)誰もが同じ話をするっていうところがすごいなと思っていたので(三途の川など)、ふーん、まあそういう考え方もあるのかなと思いましたが、それよりなにより、大事なポイントはその話が本当かどうかとかそういうことではなくて、もっと基本的な部分で、「身近な人を本当に大事に思う」ということはどういうことなのかとか(マットデーモンのお兄さん役の人は上手にそうでないことを演じていましたね)そういうことをずっと考えました。マーカス君かわいそうでしたが、これから大丈夫かなと思わせられたので安心しました。

トレイラーどうぞ。

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Sevilleセビリアはスペイン南部のアンダルシア県にある比較的大きな都市なわけですが、アンダルシアといえばフラメンコの本場です。フラメンコといえば今でこそ華麗な衣装と情熱のダンスとして世界中で有名ですが、実際に本場でフラメンコを見ると、その歴史のことを考えずにはいられず、フラメンコというものを、今までの認識とは違うように考えるようになります。それにしても、友達のClの家についてお土産をあげたりしていたときに、「私もあなたにふたつプレゼントがあるの、ひとつはそんなにエキサイティングではないもの、もうひとつは多分ちょっとだけエキサイティングなもの」と言って、まず、私の仕事にも関係する彼女の論文をひとつ(掲載おめでとう!)、そしてフラメンコのチケットを2枚、彼女と一緒に観に行くようにくれたのでした。こういう感激的なプレゼントの仕方にとても感銘を受けたので、私もこれからこういう喜びを友達や家族に与えられるようにしたいと心から思いました。ひとつ学んだ気分。

そしてこの写真が、Clと一緒に行ったそのフラメンコのショウ。あまり写りが良くなくて申し訳ないのですが、セビリアのカルチャーセンターのようなところで中庭(クロイスター、回廊)の上部に布を張り、ステージをつくってショウができるようにしてあります。中心の踊り子の女性は多分40代後半で、Clいわく、上質のフラメンコを観に行くと、必ず彼女くらいの年齢か、さらに年上の鍛え上げた体の女性が踊ることが多いそうです。つまり、踊り子たちは小さいときから踊りを学ぶものの、その踊りが本物になるにはかなりの年月がかかるということ。そして彼女たちは、スペインジプシー、つまりヒターノたちです。フラメンコはその血に入っているのです。

イベリア半島(スペインとポルトガル)はその昔、もちろんローマ帝国の支配下にあって貿易の中心となったこともあってたくさんの人種が入り交じる場所となり、さらにそのあとイスラム帝国支配となったこともあってイスラム系の人種も大群で中東やアフリカから移住してきたわけですが、そのあと歴史が知る通り、キリスト教諸国の征服によって今のスペインの基礎が造られたわけですね。ヒターノたちはこの頃のイスラム系の子孫がキリスト教からの追放令に追われてジプシーとなって住むところを転々とした人々なわけです(ほとんどのヒターノの先祖はキリスト教に改宗しています、多分無理矢理。)。今もヒターノたちはヒターノとしてのコミュニティに住んではいるものの、イタリアや他のヨーロッパの都市にいるジプシーとは違って、一般の人と同じように普通のアパートに住んで、貧乏な人もいればお金持ちの人もいて、というような生活を送っています。そんな人々が踊るのがフラメンコ。厳しい環境の中、貧乏になって差別的な扱いを受けないためや、生活のため、プライドを少し曲げて観光客の前でプロフェッショナルすぎる踊りを踊るこのスペインジプシーたちは、そのあたりの普通のセビリア人も全くかなわないほど強い情熱と精神力を持っているといいます。そんなことを考えながら彼女たちの強いパッションと、思い詰めたような表情に代表される悲劇的な思いの詰まった激しい踊りを見ていると、こちらも思わず息を詰めて見守ってしまいます。激しい動作のあとの「オレーイ」の官能的なかけ声にドキっとしながら、こんな踊り、生温い平和な環境で育った私のような人間に踊れるとは到底思えない、と思ってしまうのです。

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美術館な日常

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SGL.jpg土曜日ということで、ちょっとした買い物を済ませておこうと思ってショッピングリストを作り、まずはPiazzale Appioという大きな広場にある小さなデパート、coinに行くことにしました。coinの3階にはネスプレッソコーナーがあります。去年、ひょんなことから私、かわいい小さい赤いネスプレッソマシーンをいただいたんですが、自分でコーヒーを飲む時は使わないものの(やっぱり自分のお気に入りのポットでコトコトやったほうが断然美味しいので)、ふと友達が来たりしたときに「コーヒーのむ?」とやるのに便利なので結構使っていたし、お掃除に来てくれるGなんかにも「いつでも勝手に飲んでね」と言うと飲んでくれて中の掃除もしてくれたりするので、結構な勢いでリフィルが必要になるんですね。ネスプレッソはネットで注文できるので、そういうのを使えばいいのに、と日本の方は思うでしょうが、イタリアでは、ネット注文は及び腰になります。果たして届くのか?と毎日ドキドキしたくないから。ということで、coinの開店10時とほぼ同時に行こうと思って車でびゅーんと行くと5分で到着したので自分でもびっくりしました。そして、そのPiazzale Appioという広場はローマ帝国の壁のすぐ外にあるんですけど、そこまでいくのに、ぐるりと回らなければ行けないのが写真のサン・ジョヴァンニ・ラテラーノ教会。巨大です。紀元前はラテラヌス家という一族の豪邸で、キリスト教のものになったのが紀元後の300年ちょっとくらいのころだったみたいですよ。あまりの歴史の古さに気が遠くなります。

SMM.jpgCoinのネスプレッソコーナーは開店同時なのに、すでに20人くらいが並んでいて、そっちでも気が遠くなりました。でもイタリアにしては意外にも4人の店員さんがサクサクさばいていて、約5分強で私の順番に。今回はたくさん買い込んでおこうと思ってDecaffein以外の種類を2カートンずつ大人買いしました。Lungoも結構好きなのでそれも。そしてアフリカのフェアトレードに寄付できるスペシャルエディションも。そして次に向かったのがカヴール通り(Via Cavour)にある韓国食料品店。ここは大人しくて美人な韓国人のおばさんがいつもレジをしていて、旦那さんらしき人がいつも後ろの方で力仕事をしていて、なんとなく微笑ましいところです。日本の食材もたくさん輸入してあって、かなり助かっています。でも商品のお値段は微笑ましくはありません。私は今回の4ヶ月の日本への大移動のために、日常の食材を人にあげたりしてしまっていたので、みりんやお酒、ごま油などの基本調味料がなかったのでそれを買いにきたのです。あと、ここには筒状のブリタのリフィルが安く売ってあるのでそれも。サンジョヴァンニからカヴール通りに向かうにはメルラーナ通り(Via Merulana)というまっすぐの道を通って、突き当たりのこの大きな教会、サンタ ・マリア・マッジョーレ教会(Basilica di Santa Maria Maggiore)を写真の右から反時計回りにぐるりと回る必要があります。この教会もはたまた巨大です。紀元後5世紀に建てられたということで歴史家の皆さんは納得しているみたいです。こうやって現代で見ても、5世紀に、日本が大和時代(古墳時代)だったころにこんなものを造っていたなんて、とさらに気が遠くなります。

Rome: Colosseo韓国食材店からカヴール通りを南下すると、フォリ・インペリアーリ通り(Via dei Fori Imperiali)に出ます。つまり帝国フォーラム通りですね。その名の通り、カヴールから左折すると後ろにはヴェネツィア広場(Piazza Venezia)、左後ろにはトラヤヌスの市場(Mercati di Traiano)、右側には初めて見ると確実に圧倒されてしまう、フォロ・ロマーノ(Foro Romano)、そして目の前に写真のこれ、コロッセオ(Il Colosseo)がどーんと現れます。カヴールもそうですが、インペリアーリも昔ながらの石畳の通りなので車がかなり痛みます。誰も気にしませんが。そして今度はこのコロッセオを時計回りに半周して、私は南のほうの自宅に帰るのです。以上、これが私の今朝の1時間半。歴史たっぷりの巨大美術館を回った気分になるけれど、何度も気が遠くなる気分を味わうのも事実です。

小さなやらなければいけないことやいろいろなことにかまけてゆっくり周りを見たりする時間がないような毎日ですが、こうして1時間半の間にゆっくり車の中から外を見てみると、それぞれのスポットで何千人、いや時には何万人の観光客が、イタリアの太陽と歴史を全身に浴びて楽しんでいます。私も買い物ばっかりしてないで、こういうものをもっと日常的に楽しめる余裕を持てるようになりたいな。

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