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豆乳鍋11月になってから主人のAさんがものすごく頻繁にお鍋を作ってくれていたんですが(私はちょこっとテーブルを整えるお手伝い程度)、鶏の水炊き、みそ味、キムチ鍋、豚肉と湯豆腐鍋、などいろいろと出て来た中で、一番リピート率が高かったのがこの豆乳鍋でした。優しいマイルドな味なんですが、取り皿に、ゆずポンを少し入れたりするとまた違った美味しさです。

私は豆乳と豆腐を心からこよなく愛しているんですが、このお鍋にすると、具がなくなったあともずっとだし汁を飲んでしまいます。味も薄味なのでいい感じです。これにさらに豆腐をたっぷり入れて、大好きなねぎもたっぷり入っていて、全体的に好物が好物にまみれている感じが、激しく私の好みです。この冬もっともっとこんなお鍋食べたい。

静岡先日ちょっとした用事で静岡の焼津にいくことがあったんですが、焼津漁港のすぐそばのさかなセンターで新鮮な特上まぐろ丼をたべたり、この時期だけ解禁している生の桜えびをつまみぐいしたり、釜揚げのしらすがプリプリしているのをいただいたりと、本当に贅沢な思いをしました。桜えびを生でいただいた事がなかったので非常に感激しました。甘くて柔らかくて、干してあるイメージよりずっとずっと身が大きくて(しらすもそうでした)、ウマウマでした。

あまりに感激したので、そのままの勢いで熊本と大阪の両親にその生の桜えびと釜揚げのしらすを贈ったんですが、両家とも桜えびはそのまま生で食べたりかきあげにしてくれたり、しらすは大根おろしとポン酢で、などなど楽しんでくれたようでそれも嬉しかったです。季節限定の桜えびのかき揚げ最高ですよね。私とAさんも春の解禁のときに桜えびのかき揚げをいただいて大感動したことがあります。

日本の冬は寒さが厳しくて(今年は特に)ちょっと構えてしまいますが、こうして美味しい物がたくさんあるのも確か。ちょっと3週間ほどローマに戻りますがまた帰ってくるのでそれからまた日本の冬を楽しもうと思います。

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秋の奈良・飛鳥

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Nara

11月の初めに、主人の両親の住む大阪まで遊びに行ってすっごく美味しいお食事(戻り鰹の美味しさに感動しました)や楽しいおしゃべりで久しぶりの家族の時間を楽しんだ後(お義父さまお義母さま、その節はありがとうございました!)、その足で奈良と飛鳥の一泊旅行に行ってきました。関東よりも暖かだった関西の穏やかな気候の中での散策は本当に気持ちが良く、とても素敵な旅行になりました。上の写真はご存知興福寺の五重塔。奈良ホテルまで行く169号線の橋の半ばにある休憩ベンチのところから撮影してみました。

Nara

そしてご存知東大寺。修学旅行なんかで行ったことがある方は多いと思うんですが、私、なんと初めての奈良旅行でした。今まで奈良県に入ったことすらなかったので、自分でも驚くほどこの何とも言えない神秘的な古都な雰囲気に大感激しました。仏教の興味か、タイ人の観光客が目立ちました。今回は実は主人のAさんがどうしても行きたいと言っていた正倉院展に行くためにいったんですが、奈良市内に到着した時間が割に早めの夕方だったので「並んでるかなぁ?」と思いつつ夕方行ってみたら待ち時間ゼロで当日入場券を買う事ができて15分ほど並んだら中に入ることができたので、「なーんだ結構楽勝だったな」と思っていたら、それは非常に甘くて中はすごいことになっていました。ひとつひとつの展示品に近づくのにも一苦労の人だかり。

ローマのギャレリアボルゲーゼは完全予約制で、ちょっと面倒だなーと思っていたんですが、ひとつひとつの作品を他のお客さんとの距離もゆったりととりながら見れていたことに今頃気づいて、そのありがたさを今更ながら実感してしまいました。でも正倉院展は2週間だけの限定だし、毎年内容も違うということなので予約制にしてしまったら入場できる人数も限られてしまうし、大変なことになってしまうのでしょう。それだけこういった展覧会に興味のある方が多いということでいいことなのかもしれませんね。

ただ翌朝この東大寺に行くために奈良公園を鹿と戯れながら歩いていったときに、オープン前の正倉院展会場の奈良国立博物館の前を歩いていたらすごいことになっていました。ここで学んだ行列の原則は、「誰もが朝一なら空いていると思い込んでいるので朝一が一番混む」ということでしょうか。

第64回の今回の正倉院展の目玉は瑠璃杯(るりのつき)という真っ青な銀の脚付きのグラス、貝殻の装飾が美しい螺鈿紫檀琵琶(らでんしたんのびわ)などだったんですが、私はその琵琶をひくための真っ赤な撥がとっても気に入りました。紅牙撥鏤撥(こうげばちるのばち)というそうですが、是非イメージグーグルしてみてください。残念ながら写真では分かり辛いと思われる、深紅なのに全体的に透明感のある不思議な象牙の素材感と、カラフルに描かれたダイナミックなのに繊細な模様(空想上の動物である麒麟や龍など)が非常に大陸的に見えます。これが国内で作られたものと考えられているということは、当時の日本の人々にとって中国や韓国は本当にキラキラした憧れの大国だっただろうなと思われて、ちょっと話は飛びますが、現在の日中、日韓の状況を少し哀しく思ったりしました。ナイーブな意見かもしれませんが、政治と文化とそれにともなう人々の感情(私のそれも含め)を切り離す方法をなんとかして見つけることはできないんだろうかと思ってしまいます。

Nara

実は奈良に行く前日にレンタサイクルを借りて飛鳥を観光したんですが、上の写真は飛鳥村の石舞台古墳。あの蘇我馬子の桃源墓と言われているそうです。この石舞台古墳の他にも、さわやかな秋晴れの空の下、自転車でちょっと走ると教科書で見たことのある数々の名所(高松塚古墳天武・持統天皇陵亀石飛鳥寺)が、時には単なる村の住宅の前だったり、時にはのどかな田園風券の中だったりに、次々と目の前に現れて本当にいちいち感激しました。飛鳥寺の本尊に鎮座する大仏は釈迦如来ということで(今頃、このWikiで知ったんですが、上の東大寺の大仏さまはルッシャーナ仏(752年)で、鎌倉の大仏さまは阿弥陀如来(13世紀頃)で、実は飛鳥の大仏さまはぶっちぎりで日本最古(606−9年)のものなんですね)、当時建てられたところにそのまま鎮座されている。雷からの火災の時は、お寺が燃え尽きても、その場で全身の銅を真っ赤にさせて今おすわりになっているのと全く同じ場所で、野ざらしでメラメラと燃えながら座っていらっしゃったということで、その話を聞いた時には大仏さまの目の前で正座した私の背中にザワっとしたものが通り抜けていきました。それにしても蘇我一族や聖徳太子が実際にこの大仏さまの前でなにか瞑想したり祈ったりしたかと思うとなんだか不思議な気分です。私の母はお釈迦様と同じ4月8日生まれで、私には何の関係もないんですが、「へぇ、飛鳥寺の大仏さまはお釈迦様だったんだ」と思うと親近感を覚えないでもない、と思ったけれどやっぱり関係ありませんね。

Nara

上の写真は奈良のデートスポット浮見堂ですが、これでも分かるように紅葉がなんとなく始まっていて、秋の奈良・飛鳥、すごく良かったです。飛鳥のサイクリング、すごーーーくさわやかで楽しかった。正倉院展は毎年違うし、また行きたいなと心から思いました。奈良から帰ってた翌日、そういえば、と思ってテレビドラマにもなったという「鹿男あをによし」をKinoppyで買ってから即読んでみたんですが、その話のあまりに突拍子もない設定と、飛鳥や奈良の美しい情景の正しい描写と、私も奈良で感じた神秘的な雰囲気の表現に思わず引き込まれて久しぶりに「エンターテイメント」として完成された本を読んだ気になりました。自分の中で昨日までいた場所が次々に出て来たのがタイムリーだったというのもあるんでしょうけれど。それにしてもおじぎしながらストーキングしてくる鹿は怖かったけど奈良、すごくいいところでした。

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