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炊飯と論文

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Cooking rice with le creuset今日、ふとタックスフリーのとあるお店でルクルーゼのココットロンドの24センチが110ユーロという破格だったので衝動買いし、とりあえずご飯を炊いてみました。はじめチョロチョロなかパッパ、とつぶやきながらやってみたところ、5合の大量のご飯が本当にあっという間に炊きあがりました。ルクルーゼ炊飯は実はどうなの、といつも思っていたので、ついに実験できて嬉しいです。ガスで炊くのはやっぱり美味しいよねぇと思ってはいたんですが、味に集中するからなのか何なのか、食べてみるといつもより甘くて美味しい気が、しないでも、ないです。あと、写真ではもう混ぜたあとなので伝わりづらいのですが、蒸らしたあと、蓋を開けてすぐのお米、光って立ってました。キレイ!と思わず言ってしまうほどでした。

ところでこれで思い出したんですが、私は小学生の時に6年間姉と一緒にYMCAのボーイスカウトガールスカウト的なクラブ、インディアンズクラブというものに入っていて、そのクラブは月に2回(2週間に1回を6年間ですよ!)本格的すぎるアウトドアを修行的に行うクラブだったんですね。「キャンプを楽しむ」というよりは「キャンプを生き抜く」といった感じでした。小学生にはちょっと辛すぎるサバイバルだったと思います。3時間以上山を登ったあげく、「これキャンプ場?」と思うような何もないところにテントをたてて(今時のブワっと広がるやつじゃなくてシート状態で床と上のテントが別になっている古典的なやつです)、トイレがない場合はトイレを造り、そのあたりからそれらしき石を拾って来てはかまどを作って、山登り中みんなで手分けしてリュックにぶら下げてせっせと運んだ飯盒で必死にご飯を炊く、というのがそのクラブではほぼ日常でした。

調理のときはタイマーなんてないので、お米を洗って浸水させたら、みんなで「デューティー」といいながら清掃をしたりして時間をつぶし、山に枯れた木を拾いに行っては「それ幹の皮が濡れてるよ」とかお互いに注意しながら木の切り株の上でナタをふるって薪を準備するのです。ナタを使うときは軍手をしているのでそこまで大事には至らないのですが、インディアンズクラブの子供の誰もがナタで切り傷をつくってました。私も未だに左手の人差し指にスっと線が入っています。私の両親を含め、みなさんそんな傷を見ても「へー頑張ったね」というような対応でしたが今ドキの親御さんだったら大変なことになってたでしょうね。そして「リーダー」と呼んでいた大学生のボランティアの人にマッチを2本ほどもらい(貴重)、細くささくれだった小枝に祈るように火をつけ、お米を炊いていました。細い木の枝を飯盒の蓋に押しつけ、「沸騰した!」となるとゴウゴウ燃えている薪は取り除かれ、炭状態になったものだけにするか、あるいは飯盒をぶら下げている枝をさらに高くして火から遠ざけたり、と「弱火」にする苦労があったことを思い出します。そして木の枝を押し付けても何の反応もなくなったら火から下ろして、飯盒を逆さまにして草を敷いた地面に置きます。そして何故か、大量の草で飯盒の底をこれでもかとばかりにゴシゴシするのです。これをやっておくとあとで洗う時の苦労が全く違うのです。そしてできたご飯はもちろん成功作もあれば失敗作もあるのですがそんなの関係なく、本当に心の底から美味しいと思っていました。「プロセスの苦労」というものが食べ物の最高の調味料になるのですね。芯が残っていようが、水っぽくなってしまおうが、コゲコゲになってしまっていようが、ニッコニコしながら美味しいね!と友人同士お互いを褒め合って、みんな一粒残らず食べていました。

最新式の高級炊飯器でスイッチポンでできるご飯も確かに美味しいですが、プロセスを経て心理的に美味しく感じているご飯って、舌の上では科学で解明できない何らかの化学変化が起こって美味しく感じるんでしょうね。何が言いたいかというと、まったく論理的に説明はできませんが、ルクルーゼのごはん、炊飯器のご飯より確かに美味しく感じました。

さて炊飯についてはこれくらいですが、前にお伝えした論文がやっとやっと印刷されたのでお知らせです。"State of the art on the initiatives and activities relevant to risk assessment and risk management of nanotechnologies in the food and agriculture sectors"(「食品と農業分野におけるナノテクノロジーのリスク評価とリスク管理に関する計画や活動の最新の状況」というような和訳です。長くてすみません。)というタイトルなんですが、なんと11月19日までは無料でフルテキスト読めるので興味ある方はその日までに是非ここからダウンロードしてみてください。その後はElsevierの購読してない方は有料になるそうです。いやぁ長いプロセスでした。やっと終わりです。次は何を書こうかしら。

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