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大変ご無沙汰しております。様々なことが起こってバタバタとしておりましたが、やっとのんびりとした週末を迎えることができました。ローマは何故か週末になると天候が悪くなるという悪循環ですが、平日は割と暖かい日が続いていたのと、ゴールデンウィークに日本に帰った時に衝動買いした、シャンソン歌手の石井好子(故)さんのパリ仕込みお料理ノート (文春文庫)という本に影響されて、突然ヴィシソワーズスープを作ってみたら、ギャフンというほど美味しかったのでご紹介です。上のYoutubeのリンクのレシピ(勝手にリンクさせていただきました、素敵な映像ありがとうございます)だと本格的にできそうですが、私は石井さんのレシピでやってみました。石井好子さんといえば肝っ玉母ちゃんみたいな迫力の中に垣間見えるお育ちの良さのような魅力があるイメージですが、文章力というか、彼女の文章がもつ説得力に驚きました。多分ものすごく好ましい意味での食いしん坊な方だったと思われます。私は男女問わずもりもり食べる方が大好きで、もちろんダイエットなどする方が多いのは知っていますが、食べる時くらいダイエットの話はしないでいてほしいと思うタイプなので、さらに好ましくこの本を読ませていただきました。

ヴィシソワーズのくだりでは石井さんは彼女なりのレシピと、ビーツを入れた「可愛らしくてしゃれている」と表現したピンクヴィシスワーズを紹介した後、最後に「このようなスープを作りはじめたなら、なぜ今まで作らなかったのかと、とても残念に思われることだろう。」とまとめておられてその説得力にそのまま彼女のレシピであるセロリ、ネギ、玉ねぎ、じゃがいもをみじん切りしました。夏らしく、簡単なのに、見た目も良くてバターの香りも良く、自分の好きな味(チキン、野菜、コンソメ、牛、などのいろいろなストック)に合わせられる手軽さが良いですね。セロリバージョン美味しかったです。

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Napoli

[2015年3月17日にナポリに行ったのでこのエントリを書き始めましたが放置してしまっていたので7月になってアップしています]

イタリアに外国人として長く住んでいると、よくイタリア人に「イタリアはいろんなところに旅行した?どこが一番好き?」と聞かれるんですが、私は住んでいるローマを除けば、確実にナポリだと答えます。実はこの答えだと私はかなりのマイノリティとなります。だってやっぱりヴェネツィアは格別だし、フィレンツェも捨て難い。ファッションやショッピングはミラノだし、南イタリアだとナポリよりもアマルフィやポジターノ、ソレントなどのほうが有名だしナポリに行くくらいだったらそこからフェリーにのってカプリやイスキアに行ったほうがずっとリゾート感があります。でもやっぱり何度も行きたくなってしまうのはナポリなのです。

それはなぜかというと、私が思うに、一般の日本人の感覚で「イタリア」と聞いた時に、イタリアを見たこともなかった私がいつもなんとなく思い浮かべていた風景や雰囲気に、ナポリが一番近いからだと思います。照りつける太陽、真っ青な空、同じ色の海、小麦色に日焼けした露出度の高い陽気な老若男女、オーソレミオ(おお私の太陽よ)的なベーシックなカンツォーネ、青空市場、ハイヒールとサングラスのカッコいい女性たち、ちょっとカオスな街並み、乱暴に道をすり抜けていくフィアットのチンクエチェント(ルパンが乗ってるやつ)、などなど、ステレオタイプだと笑ってください、私の想像力なんてそんなものです。

まあこれは後付けな分析でもありますけれど、こうしてもう10回以上ナポリに行ってみて、やっぱり外せないのはコーヒーの美味しさと、驚きのナポレターナピッツァマルゲリータの突出した美味しさ(私の中ではローマンピッツァも美味しいけれど、のっかってる大量の水牛モッツァレラを比べるとナポリの右にでるものはいないのです)、そして上の写真のスフォリアテッラ。だいたい、このお菓子はお菓子というのは見た目だけで、中には甘めのリコッタチーズのクリームが惜しげもなく入っていて(時々ドライオレンジなども入ってる)、手にとると意外なずっしり感に驚くと思います。そしてこの繊細に見えるパイ生地のような生地、実は意外にも噛むのは大変で、なかなか噛み切れず、うっかりすると一部を歯でとらえたまま、巻き取るようにくるくると剥ぎながら戦うことになってしまいます。そしてやっかいなのがまたどっさりとかかった粉砂糖やシナモン。黒っぽいお洋服を着ていると最悪です。体中粉だらけになります。でも、それでもスフォリアテッラを食べる時間というのは至福の時です。あまりにどっしりしすぎてそのあとのご飯はパスとなってしまうので、せっかくの短いイタリア旅行中にこれでご飯代わりになってしまうのはちょっと残念なんですが、やっぱりナポリに来たらピザと同じように大事なので絶対食べて欲しい。カロリーのことを気にしている人はナポリには来ないで欲しいです。こんな美味しいものを前にダイエットなんて言葉を出そうものならバチが当たります。

ナポリに旅行に行く方、是非是非楽しみにして、「スフォリアテッラ」を覚えておいてください。クセは多少ありますが、美味しいです。お土産にするのであれば(最高で2日くらいしか持ちませんが)、ガレリアにある「マリー」というお店(こちらを参照)が買いやすいのですが、今すぐ食べたい、お天気もよくて広場でかぶりつきたい、という場合は私が強くオススメするのはスカトゥルキオというナポリの老舗のパスティッチェリア(ウェブサイトはこちら)で買ってその場で食べること。ローマからわざわざこのためだけにナポリに行ってもいいと思えるくらい、最高に美味しいです。直接目の前の広場のテーブルに場所をとって、誰かが来るのを待ってもいいのですが、それだと多分イタリア語ができない場合ハードルが高いので、慣れない場合はまずはパスティッチェリアに入って、いろいろと吟味してください(手を触れず)。最終的にスフォリアテッラを食べるというのはわかっていても、それでもいろいろ見てみてください。お腹がすいてきます。そしてレジに行き、スフォリアテッラください、外のテーブルで食べてもいい?と聞くと、じゃあもっていくよ、と言ってくれます。そこで一緒に水を頼むなり、美味しいコーヒー(エスプレッソ)を頼むなり、午前中であればカップチーノを頼むなり、好きにしてください。そこでお会計を済ませる場合もあれば、じゃあ座ってていいよ、といってあとでお支払いの場合もあります。ナポリはローマに比べてもちょっとひったくりが多いので、手荷物から手を離さずに。英語は通じづらいかもしれませんが、いろいろ言っていればわかってもらえると思います。どうしてもイタリア語で言いたい方は下の方の付録をご参照ください。

そして運ばれてくるスフォリアテッラは絶対にほんのり温かいはずです。時間をおくことなく、すぐに頬張ってください。粉だらけになっても誰も気にしません。楽しんで!書いていたら私もまたナポリに行きたくなってきてしまいました。

<付録:サバイバルイタリア語>

  • スフォリアテッラの複数形はスフォリアテッレです。ひとつ頼むときは、ウナスフォリアテッラ。ふたつはドゥエスフォリアテッレ、3つはトレスフォリアテッレ、となります。お菓子の名前は女の子名詞です。
  • コーヒーは外来語なので複数形の語尾変換をしません。男の子名詞。ひとつはウンカッフェ、ふたつもドゥエカッフェ。
  • カップチーノはイタリア語なので複数形だと語尾変換します。男の子名詞で、ひとつはウンカップチーノ、ふたつはドゥエカップチーニ。アメリカでカプチーノは英語化してたので複数頼むときは4カプチーノォス、プリーズ、とか言ってたなーと思ってその異様さに笑えます。もっとすごいのがパニーノ。パニーノは単数でパニーニが複数なのに、アメリカでは「パニーニ」が名詞になっていて複数頼むときは2パニーニース、とか言ってました。もはやカオス。
  • バールで意外に使う「座ってもいい?」は一人の場合は「ポッソセデーレ?」ポッソの部分が一人称の動詞の「可能ですか?」にあたり、セデーレが「座る」の原形不定詞。二人の場合は「ポッシアーモセデーレ?」と動詞の人称が変わります。
  • 水ください、は「アクアペルファヴォーレ」。こういうとかならずガス入りかガスなしか聞かれます。ガスなしがいいばあいは「ナトゥラーレ」でガスありがいい場合は「フリッザンテ」か「コンガス」と言います。「コン」は英語で言うとwithになります。with gasというところですね。
  • 今払いましょうか?は一人称だと「パゴアデッソ?」です。パゴは一人称の支払うという動詞、アデッソが今。複数人いる場合は「パギアーモアデッソ?」となります。あとで払いましょうか?は「パゴ ア ドーポ」で語尾上げにすれば聞いてるみたいになると思います。
  • すっごく美味しかったよ、本当にありがとう!は「ブォニッシモ、グラッツィエ ミッレ!」と言ってみてください。

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中国愛と中国語

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上海また想い出シリーズですが、7月に中国は上海に行ってきたことをここにもチラっと書きましたが、そこまで詳しく書いていなかったので、記録しておこうと思います。写真は観光客も上海ローカルっ子もみんな大好き南翔饅頭店(ナンシャンマントウディエン)の小籠包。細く切った生姜とお酢につけていただきます。今まで全くその一般的な食べ方を知らなかったので今回ローカルっ子のLくんにしっかり教えてもらえて良かった。たしか六本木に東京店があるこのお店(日本って本当になんでもありますよね)、上海では超有名店なのでお持ち帰りは大行列ですが、お店で食べる分にはわりとスルスルっと入れます。お店がある場所自体がかなりの観光地(上海老街)なので人々をかき分けて入る感じもあります。上海っ子にとって点心(ディエンシン)は朝食かスナック的な位置づけ。午後3時から夕食前くらいの間に食べる人々が多く、基本的には夕食時に食べるものではないそうです。でもこんなの夕食の前に食べちゃったら美味しすぎてパクパクいってしまって夕食いらなくなっちゃいますよね。

ところで、誤解を恐れずに書きますが、私は中国が好きです。私をよく知っている人は私から常に語られてしまうので、これは内輪では「またきた!」と思われるトピックだったりするんですが、それも「かなり」好きです。私だって政治的その他でいろいろと問題があるのは承知の上です。それを全部考え合わせた上で、やっぱり魅力的な国だと思ってしまうんです。魅力的、というとなんだか違う感じもしますが、一番近い表現は「気になる」国とか「つい釘付けになってしまう」国だとかそういう感じでしょうか。

まず、とにかく中国のいわゆる3000年だか4000年だかの歴史(の記録)が面白すぎるというのはたくさんの人に同意していただける部分だと思います。どうしてこんなに記録が残っているのか。事実は小説よりもなんとやらと言いますが、事実にしろ一部小説にしろ何にしろ、三国志トピックは面白すぎるでしょう。暇があるとつい中国の歴史について物語を読んだりネットで調べたりしてしまいます。最近のマイブームは王道に帰って中国古代です。漢の前(始皇帝が統一する前)くらいが一番面白いと思ってしまいます。

芸術だって、文化革命以前までのものは思わず目を細めて喜んでしまうほどの素晴らしさ。中国のアートや陶器、カリグラフィー、詩、すべてをもってしてあまりに興味深すぎます。こんなにクリエイティブな人々が大量にいるなんて、よそのどんな芸術大国にもまったく引けを取らないと思ってしまいます。近しい人にもぎょっとするほどの創造性を秘めている人がいます。趣味に仕事にいかんなくその創造性を発揮していて、時々、勝てないなーと呆然とすることもあるほどです。まぁ勝つ気もありませんが。

そして人々。本当に釘付けです。まず、私が個人的に交流のある中国人の顔をすべて頭に思い描いてみると、すごく親しい人もいれてだいたい20人くらいぱっと思い浮かびます。今思ったんですが、不思議と「嫌い」と思う人は一人もいません。まぁでもちょっと苦手かも、という人が一人いますが。でもこの確率って日本人や他の国の人と変わらないですよね。そして「好き」と特に思う人が4人います。その人々は仲良しなのもありますが、はっきり言って素晴らしい人々です。感謝してもしきれないくらい恩を感じている人も一人います。その中の2人は、私にはもったいないと思うくらいとても慕ってくれます。

私の中国好きは、その私が今まで会った「人が好き」というところから入ってはいるのですが、私だってもちろん、こういうところはナイーブではありません。私が会う中国人は大学での留学生仲間だったり、研究者、仕事上出会う国際機関関係者、外交関係者だったりするので、グループ分けするとかなり偏りがあるだろうな、とは思います。そして13.5億人いると言われる中国人すべてがいい人であるわけがありません。日本に犯罪者やイヤなヤツがいるのと同じような確率で信じられないような人々も確率の問題でたくさんいるでしょう。そして13.5億人という絶対数のため、そのイヤなヤツの数も世界的には自然と多くなることでしょう。

でもいつも思うのは、私が出会う中国の人(特に中国国内にいる人)はまず、私から見てちょっと微笑ましいほど正直です。中国語だと熱情(ジェチン)と表現するのが一番わかりやすいんですが、クールに斜に構えている人はあまり多くないと思います。大騒ぎしたいときは大騒ぎし、喜ぶ時は涙を浮かべて喜び、怒るときはカンカンになって真っ赤になって怒る、という感じ。感情をストレートに出す人が多いイメージです。また誤解を恐れずに書きますが、(私が覗き見した)中国社会は「ムキになる」ことがカッコ悪いことだったり、一生懸命ボランティアしたりインターンシップをする学生さんが陰で「意識高い系」と呼ばれたりするような社会ではなさそうです。みんながムキになって必死、というイメージ。もちろんいろんな人がいるとは思うので「みんな」がそうだとは思わないし、ここで中国人をステレオタイピングしても仕方ないんですけどね。でも「一般的に」言って、世界のいろいろなところで「勤勉な中国人」あるいは「よく働きまくる中国人」というのを見かける確率は、高いと思います。私はそういう中国人をよく見てきたし、イタリア人とは比べるまでもありませんが、アメリカ人や日本人に比べても半端なく勤勉なんじゃないかと真剣に思うときもあります。アメリカの田舎町に住んでいた時は、その町では間違いなくある中国人一家が一番のお金持ちでいくつも中華料理屋さんを経営していたんですが、その一番お金を持っているはずのおじさんが、ひとつのレストランで、オーダーからとってテーブルを片付け、お会計ををし、と朝から晩まで働いていました。その一家、宮殿みたいなおうちに高級車をたくさん持っていましたが、家族の日々の生活はコツコツ働くのがベースだったはずです。まあそうしないとお金持ちになれない、というのもあるかもしれませんね。

もちろんこの熱情(ジェチン)な中国人はその熱情さによって様々な問題を引き起こします。思い込みや誤解から生まれる大ゲンカだったり、不必要に極端な行動にでて大失敗したり。謝ることはあまり得意ではない(日本人と同じくらいプライドは高いです)のでその問題を解決する能力はちょっと微妙だったりもします。また、人を出し抜いて(騙したりすることも含めて)成功することが「クレバー」だと思われる社会的な背景もあるようなので、そういった人々が結果評価されてしまう節があるのも事実です。そういうのもすべて見た上で、時々は「ウヘェ」と辟易しながらも、それでも微笑ましく、興味深く観察してしまいます。

そしてこれを言うと、中国に住んだことがある人に「そうかなぁ?」と首を傾げられてしまうのですが、少なくとも私の印象だと、田舎の中国国内に住んでいる年配者は礼儀をものすごく重んじているイメージです。国外にいる中国人はそこまでないのですが、私の正直な感想です。日本人は奥に秘めた礼儀を重んじるのと比較すると、礼儀は大事です!ということを全面にだしている感じ。大昔の儒教の影響かもしれませんが、少しでも年上の人には、すぐに尊敬の意を表しているように見えます。今は中国人本人たちが「自分たちは礼儀を忘れてしまった」と自虐的に語ったりするし、日本人の若干西洋化された礼儀正しさ(ツバをはかない、音を立てて食事をしない、公的な場所で大声を出さない、などは、日本人にとっては「後付け」のマナーですよね?)と比べられたりすることもあって、中国人はまるで礼儀がなってないというように思う人もいるかもしれませんが、私の短時間の観察だと、心の奥底には何かしっかりしたものが流れているように見受けられます。

上に書いたことでわかるように、私は中国には何度も行きましたが住んだことはありません。ですから私の中国への理解度なんてきっとものすごく低いものでしょう。でも、今までダテに年齢を重ねてきただけのはずではない私は知っています。当たり前のことを言いますが、どの国もどの文化もどの民族も同じくらい良くて、同じくらい悪いのです。どこかの国がどこかの国よりすぐれている、とか素晴らしい、とか劣っているとかそういう評価をする人は理解度が低いのでしょう。でも「好み」はあると思います。たとえば私は青色よりも赤色の方が色としては好きですが、だからといって赤い色が青い色よりすぐれていると思っているわけではありません。単なる好みです。そういう意味で、私は最終的に中国、好きだなぁと思ってしまうのです。もちろん私の故郷、日本のことは多分一番好きです。ブータンも好き。イタリアも好きです。アメリカだって私がいた田舎のイメージだけしか知りませんが好きです。

というわけでとってつけたような話ですが、実は中国関連で嬉しいことがあったので記録しておこうと思います。大したことではありませんが、万が一うっかり自慢にも見えるかもしれないので、自慢話がお嫌いな方はここで読むのはやめてくださいね。実は私の所属する国際機関はちょうど2年前に新しい事務局長を迎えたんですが、彼が行った内部改革のひとつに、すべてのプロフェッショナル以上のカテゴリーのスタッフは、国連公用語の6ヶ国語(英語、フランス語、スペイン語、アラビア語、中国語、ロシア語)のうち2ヶ国語が使えることを2014年の年末までに証明しなければならない、と決めたのがあります。もともとそういう決まりはあったんですが、試験などで証明するようなプロセスがあったわけではなく、みんな結構焦りました。日常的に使っていない言語を突然テストされるとなるとドキドキしますよね。しかも、証明できなかった人は契約を切ることもありうる、という厳しいお達しです。で、私は英語でいつも仕事をしているので英語の試験は免除ですが、私の第2公用語は中国語。バッチリ試験を受けさせられました。2月の一斉試験のときちょうど出張が重なってしまった私に残された10月の試験もなんと、先日の日本出張と重なってしまい、12月まで待ちたくなかった私はワガママを言って11月に特別に受けさせてもらったんですね。こんな年齢になってこんなに緊張して勉強しなければいけないなんて!と思っていた私でしたが、直前の駆け込みレッスン(大好きなL先生)のおかげで無事に、自分にしてはかなりの高得点でパスできたので、久しぶりに大きな達成感と喜びを感じました。得点が良かったのでディプロマももらえるそうです。嬉しいです。ほっとしました。私の中国愛が中国語への大きなモチベーションです。中国語、これからも、もっと頑張っていこうと思います。

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2回の帰国

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Japan前の更新からすっかり時間が経ってしまいましたが、この間2回、日本に帰っていました。1回目は10月で写真の戻り鰹を堪能。写真のタレのお皿と塩のお皿と両方味わいましたが両方とも最高でした。鰹ラブ。

そして帰国の2回目は11月で、こちらは仕事で帰ったので、そこまで本気では遊べませんでしたがなかなか充実した帰国でした。これは前々から決まっていた出張だったにもかかわらず、なぜか夫婦ふたりとも旅行前になってやっと気付いたんですが、主人のAさんも同時期にフランスに出張という、夫婦でヨーロッパと日本との、大それた行き違い出張ということになってしまっていてふたりでびっくりしました。私が日本に到着してから3日間だけは主人が日本にいたものの、私は到着翌日からフルで仕事ということでそんなに夫に会えず、ぎりぎり一緒に朝食をとったり、仕事からダッシュで帰って遅い夕食を一緒にしたり、というような日程になってしまいました。でもそれはそれなりに楽しかったんですけどね。Aさんがフランスに行ってしまってからは仕事に集中できたので、実はよかったのかもしれません。で、この機会に、とばかりに、お友達で東京在住のMちゃんと毎日のようにランチしたりディナーしたりして楽しかった。私が東京のことを何もしらないのでMちゃんに完全にお任せして言われるままにレストランに向かう日々だったのですが、それがどれもこれも美味しくて素敵で便利なところばかりで感激しました。レストラン探したり予約したりって実はものすごく大変なのはよくわかっているので、そんな大変なことを完全にお任せしてしまって申し訳ないという気持ちでいっぱいだったにもかかわらず、Mちゃんセレクションがあまりにも最高だったのでキャーキャーと喜ぶばかりでちゃんとお礼を言えていたかよくわかりません。ここで失礼して、Mちゃんどうもありがとう!

その中でも、出張先だった霞ヶ関の近辺で、最近再開発が盛んな虎ノ門の、虎ノ門ヒルズに9月くらいにオープンしたという、ピルエットさん(ビストロ+カフェ+エピスリーだそうです)が最高だったのでメモ代わりにご紹介です。イタリアに住んでいると外食の感覚が麻痺してしまうのか、この雰囲気(ビストロなのにほぼファインレストラン的な雰囲気、テーブルクロスはありませんが)、最高のサービス(日本はどこでも最高ですよね)、お食事の質、味、などなどをイタリアのそれもローマで体験しようとすると、ディナーで私のように食前酒、ワイン2杯(あるいは1杯にデザートワイン1杯など)メイン、デザートにコーヒーという組み合わせにすると普通に150ユーロから200ユーロくらい(2万円から2万5千円)はするんですよね。それなのにもともとのコースが5、6千円って!と思ってお会計のときにぎょっとして思わず「やすい!」とつぶやいてしまって、いや価格として安いんじゃなくて得るものに対して、という意味だったんですがMちゃんに「みみちゃん(Mちゃんは私をこう呼びます)、小声で!」と注意されました。いや普通に5、6千円は私にとって大金ですが、単にイタリア価格との比較という意味だったんです。失礼いたしました。

食材もすごく厳選してあるし、シェフのみなさんもオススメのお料理をとても丁寧に教えてくださって本当に素敵なところでした。おいしそうなイチジクをスっと切ってらしたのを、本当に穴があいてしまうんじゃないかというほど見つめていたら、渋抜きした上品な甘さの柿と一緒にサービスしてくださって大感激でした。平日だったので、私たち2人でうっかり調子に乗って長居してしまったんですが、それでも嫌な顔ひとつせず最後の塩キャラメルのミルフィーユとエスプレッソまでしっかりと完食した私にもみなさんにっこりしてくださって、本当に素敵でした。いやぁもう、虎ノ門ってあんまり夜行くエリアではないですけど、絶対、必ず、また行こうと思います。

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炊飯と論文

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Cooking rice with le creuset今日、ふとタックスフリーのとあるお店でルクルーゼのココットロンドの24センチが110ユーロという破格だったので衝動買いし、とりあえずご飯を炊いてみました。はじめチョロチョロなかパッパ、とつぶやきながらやってみたところ、5合の大量のご飯が本当にあっという間に炊きあがりました。ルクルーゼ炊飯は実はどうなの、といつも思っていたので、ついに実験できて嬉しいです。ガスで炊くのはやっぱり美味しいよねぇと思ってはいたんですが、味に集中するからなのか何なのか、食べてみるといつもより甘くて美味しい気が、しないでも、ないです。あと、写真ではもう混ぜたあとなので伝わりづらいのですが、蒸らしたあと、蓋を開けてすぐのお米、光って立ってました。キレイ!と思わず言ってしまうほどでした。

ところでこれで思い出したんですが、私は小学生の時に6年間姉と一緒にYMCAのボーイスカウトガールスカウト的なクラブ、インディアンズクラブというものに入っていて、そのクラブは月に2回(2週間に1回を6年間ですよ!)本格的すぎるアウトドアを修行的に行うクラブだったんですね。「キャンプを楽しむ」というよりは「キャンプを生き抜く」といった感じでした。小学生にはちょっと辛すぎるサバイバルだったと思います。3時間以上山を登ったあげく、「これキャンプ場?」と思うような何もないところにテントをたてて(今時のブワっと広がるやつじゃなくてシート状態で床と上のテントが別になっている古典的なやつです)、トイレがない場合はトイレを造り、そのあたりからそれらしき石を拾って来てはかまどを作って、山登り中みんなで手分けしてリュックにぶら下げてせっせと運んだ飯盒で必死にご飯を炊く、というのがそのクラブではほぼ日常でした。

調理のときはタイマーなんてないので、お米を洗って浸水させたら、みんなで「デューティー」といいながら清掃をしたりして時間をつぶし、山に枯れた木を拾いに行っては「それ幹の皮が濡れてるよ」とかお互いに注意しながら木の切り株の上でナタをふるって薪を準備するのです。ナタを使うときは軍手をしているのでそこまで大事には至らないのですが、インディアンズクラブの子供の誰もがナタで切り傷をつくってました。私も未だに左手の人差し指にスっと線が入っています。私の両親を含め、みなさんそんな傷を見ても「へー頑張ったね」というような対応でしたが今ドキの親御さんだったら大変なことになってたでしょうね。そして「リーダー」と呼んでいた大学生のボランティアの人にマッチを2本ほどもらい(貴重)、細くささくれだった小枝に祈るように火をつけ、お米を炊いていました。細い木の枝を飯盒の蓋に押しつけ、「沸騰した!」となるとゴウゴウ燃えている薪は取り除かれ、炭状態になったものだけにするか、あるいは飯盒をぶら下げている枝をさらに高くして火から遠ざけたり、と「弱火」にする苦労があったことを思い出します。そして木の枝を押し付けても何の反応もなくなったら火から下ろして、飯盒を逆さまにして草を敷いた地面に置きます。そして何故か、大量の草で飯盒の底をこれでもかとばかりにゴシゴシするのです。これをやっておくとあとで洗う時の苦労が全く違うのです。そしてできたご飯はもちろん成功作もあれば失敗作もあるのですがそんなの関係なく、本当に心の底から美味しいと思っていました。「プロセスの苦労」というものが食べ物の最高の調味料になるのですね。芯が残っていようが、水っぽくなってしまおうが、コゲコゲになってしまっていようが、ニッコニコしながら美味しいね!と友人同士お互いを褒め合って、みんな一粒残らず食べていました。

最新式の高級炊飯器でスイッチポンでできるご飯も確かに美味しいですが、プロセスを経て心理的に美味しく感じているご飯って、舌の上では科学で解明できない何らかの化学変化が起こって美味しく感じるんでしょうね。何が言いたいかというと、まったく論理的に説明はできませんが、ルクルーゼのごはん、炊飯器のご飯より確かに美味しく感じました。

さて炊飯についてはこれくらいですが、前にお伝えした論文がやっとやっと印刷されたのでお知らせです。"State of the art on the initiatives and activities relevant to risk assessment and risk management of nanotechnologies in the food and agriculture sectors"(「食品と農業分野におけるナノテクノロジーのリスク評価とリスク管理に関する計画や活動の最新の状況」というような和訳です。長くてすみません。)というタイトルなんですが、なんと11月19日までは無料でフルテキスト読めるので興味ある方はその日までに是非ここからダウンロードしてみてください。その後はElsevierの購読してない方は有料になるそうです。いやぁ長いプロセスでした。やっと終わりです。次は何を書こうかしら。

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From Vernaパリから木曜日の夜に帰ってきました。郵便箱になぜかあふれんばかりの郵便物がつまっています。良く見てみると一つは巨大なJALのJGCからのプレゼントカレンダー(仏像シリーズでした)と、アメリカからの小箱。家に入って小箱を見てみるとあの仲良しのVとS夫婦からでした。なんとこの写真のジンジャーブレッドをはるばる送ってくれたのでした。でも私は残念ながら世界でも指折りの郵便事情最悪の国に住んでいるため、クリスマスプレゼントが2月半ばに届くことなんて日常茶飯事なのです。V、ごめんなさい。やっと受け取りました。どうやらこの小箱、ミラノの空港で2ヶ月ほど足止めをくらっていたようです。

それにしてもいつも私の大好きなジンジャーブレッドを送ってくれるV。今回のパッケージにはジンジャーブレッドのレシピ、スケート靴の絵がラブリーなカード、ジンジャーブレッドの缶、ウィリアムソノマのジンジャーブレッド型のツリーオーナメント、クリスマス風のペーパーナプキンなどが入っていました。前回Vは私がバンコクに住んでいたときにクリスマスプレゼントを送ってくれたんですがあのときはレシピが手書きだったことを考えると、今回のレシピはタイプされているので(しかもイラストつき)、なんだか時代の流れを感じさせられます。私がアメリカに住んでいたときのVからのジンジャーメンのプレゼントはとにかくすごかった。すごいデコレーションでとにかく笑わせてもらいました。今回のもなかなかキュートとも言えない感じですが、香りがすごく良くて、アメリカの大胆な香りもして、すごく懐かしい気分になりました。

VとS夫婦は6月に日本に遊びに来てくれる予定です。すごく楽しみ。仲良しの人々と長い月日を経ても、住む場所や文化、人生の優先順位が変わっても、ずっと変わらずお互いのことを考えて楽しい時間を過ごせるというのはとても幸せなことだなと思います。V、ありがとう!

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六本木でスヌーピー展

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スヌーピーバーガーご無沙汰しています。しばらくアップデートしていなかったんですが記事は書いていたので一気に今日、アップロードしておきました。突然の大量のアップデートですみません。今日は日曜日、実は先週後半、あろうことか体調を崩していてやっと元に戻りました。ふー、良かったです。それにしても日本に帰る度にいつも感じる、「私の世代ターゲットにされてる?」感というのは半端じゃなく、まあもちろん私の世代(一つ上と一つ下を含め)が巨大な第2次ベビーブーム世代ということが大きいとは思うのですが、ドラマにしてもキョンキョンや薬師丸ひろ子ちゃんが出て来ただけで「見なければ!」という気持にさせられたり、松田聖子ちゃんの動向に注目させられたりもう大変です。そしてスヌーピー。もちろん誰にでもどの世代にでも愛されているスヌーピーですが、グッズとしてずっと曝露されていたのは間違いなく私たちの世代だと思われます。バブルもあったことだしかなりの数のグッズを持っていました。姉はスヌーピー、私はウッドストックという役割分担になっていましたが、妹の私だってもちろんメインのスヌーピーが大好きでした。で、帰国時に森美術館でやっているという情報をゲットしてそのままふらふらとスヌーピー展へ行ってきたんですね。つきあってくれた主人のAさんも半分苦笑いでしたが私のスヌーピー愛に気押されて、めちゃめちゃたくさん売ってあったグッズたち(こちらどうぞ)に最終的には興味を持ったりしていました。写真はスヌーピー展とコラボしているアメリカンダイナーのハンバーガーセット。スヌーピーが焼き印されています。

カロリーたっぷりブランチそしてこれはローマに帰ってから撮影したものですが、スヌーピー展のグッズ売り場でしっかりピーナツバター買ってきました。チャーリーブラウンがいつもランチに食べていたというPB&J。PBは味はかなり日本的ですが、ねっとり感が少なくて、手作りピーナツバターに似ています。あまり甘くなく、サクサク、ザクザクとした食感。アメリカで食べていたスキッピーはかなりねっとりでした。でもあれがいわゆる「アメリカ!」という感じで好きでした。あれにたっぷりのイチゴジャムを重ね付け。。。アメリカ人の大半が巨大な理由がすごく分かる気がするランチです。それにいくらベイビーキャロッツとかリンゴとか食べても、ねぇ。夜はマッケンチーズだったりしてアメリカ人恐ろしいですが恐いもの見たさで結構いろいろ試しました。アメリカはいろんな意味ですごい国です。私はさすがにPB&Jのジェリーの部分は割愛させていただきました。そのかわり結構な厚みのPB。カロリー激高のブランチでした。

オリジナルスヌーピーこちらがそのピーナツバターの瓶。オリジナルの頃のチャーリーブラウンとスヌーピーが描かれているので最終的な絵柄とはちょっと違う感じです。スヌーピー展でピーナツバターを売るって、つまりスヌーピーはピーナッツということでちょっとオヤジギャグ?と思わないでもないですが、瓶はかなりかわいいです。オフィスでキャンディとか入れるのに使おうと思っています。食べきれるかな。。。

というわけで全体的にスヌーピー展満足でした。平日に行ったのにあまりのたくさんの人に人酔いしてしまいました。東京っていつ行ってもどこに行ってもたくさん人がいます。田舎で生まれ育って、田舎のアメリカの大学に行って、田舎のような首都のローマで過ごしているのでこんなにたくさんの人が常にいる状態というのが非常にびっくりです。展覧会くらいもうすこしゆったりできないのかしら、と思いますが過飽和になっているんでしょうね。でもどんなに人がたくさんいても、私のスヌーピー愛はまだまだ続きますよ!

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初夢と、もなか。

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2014初夢いかがでしたか?あけましておめでとうございます。故郷の熊本で新年を迎えました。実家はお風呂が広く新しくなっていたり床暖房でぽかぽかになっていたりとかなり快適です。さて写真のものですが、年末に会った友達のYちゃんが「宇都宮のお土産です」とくれた、もなかにそえてありました。実を言うと和菓子の中で私の一番好きな物が、もなか。皮がさくさくしていればいるほど、あんがスッキリして甘みが抑えられていればいるほど、私の好みです。もなか、というだけで大興奮だったのに、こんな「初夢セット」まで入っていて、年末にいただくものとしては私にとっては最高のものでした。こんなところ滅多に見ないと思うけれど、Yちゃんほんとうにありがとう。

この歌は回文になっているわけですが、初夢を見る前に(1月1日の夜に)これを3回となえて、七福神の宝船の絵を枕の下に敷いて寝ると良い初夢が見られるとの事。私は摩訶不思議な初夢を結果的に見ましたが、良い夢だったので満足です。夢なんてある程度摩訶不思議ですよね。

もなかもなかなかの美味しさでした。熊本の父は餡が入ったお菓子に目がないのですが、かなりこっそり独り占めしていました。そのもなかの会社のサイトはこちらです。素朴なサイトですが、かなり本格的なもなかでしたよ。そうだ、もなかといえば私が九州でおすすめするのは、カステラでも有名な長崎の福砂屋さん(リンク先は音が出ますので注意)のもなか。このページの中段にある「手作り最中」という商品です(九州各地でも東京でも福岡でも有名デパートなどで手に入りますのでお試しください)。皮と餡が別々になっているという優れもので、私が重要視する「皮のさくさく感」を常に100%の満足度でかなえてくれるという素晴らしい商品です。カステラも長崎人の中ではダントツ1位です(文○堂さんは残念ながら2位)。まだの方は是非お試しあれ、です。

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Firenze

今日はなんだか夏が戻って来たローマに、イタリア人の仲良しのAも帰って来たので久しぶりに一緒にコーヒーに出かけてたっぷりおしゃべりしてのんびり過ごした日曜でした。

さて話が前後してしまいますが、フィレンツェで「もしかしたら今までの人生でいちばん美味しかったかもしれない(大げさ)」と思えた食事ができたのでご紹介しようと思って今日はこれを書くことにしました。一番じゃなかったとしても3番以内には絶対入っていると思います。ミシュランの星付きにも結構な数行ったと思うし、それぞれとっても美味しかったんですけど、どう考えてもそういうところよりずっと良かった。前日にフィレンツェのホテルのコンシェルジュに「ゆったりとしたところで美味しいワインを飲みながらお食事できるところを教えて」といったら、ホテルが用意したリストを渡してくれて、「ここは個人的にすごくオススメ」と行ってくれたところがあったんですね。そのレストランとはIl Ristorante Caffè Pitti。名前にCaffèとついているし、場所が超がつくほどの観光地、ピッティ宮殿の広場のド正面。かなり微妙。私とAさんも、「いやぁどうなんだろうね」といいながらとりあえずホテルからヴェッキオ橋を渡って一直線だったので、行ってみるだけ行ってみることにしました。

Firenze

ウィンドウにメニューが貼ってあったので、どうなんだろうと思って見ていると、まあまあ普通のフィレンツェらしいプリミにセコンディが並んでいます。お値段も観光地にしては安いけれど、普通と言えば普通。これといって特に目立つものなしだなぁと思いながらいろいろ見ていたら、中からカメリエーレが出てきました。あとで自己紹介してくれたときに分かった彼の名前はアンドレア。ちなみに話がズレますが、イタリアではだいたい男性の名前はOで終わり(マルコ、ルチアノ、ジュリアーノなど)、女性の名前はAで終わる(マリア、アンジェラ、クラウディアなど)のが普通なのですが「アンドレア」は数少ない例外で、男性の名前です。

アンドレアが私が見ていたメニューに隠れるように貼ってあった別のメニューを示して、「うちのレストランのオーナーはタルトゥーフォ(トリュフのこと)が大好き過ぎて、自分で豚連れて堀りにいっちゃうほどなんですよ」と話しかけてきました。へぇそうなんだ、と思って話をきいていると、黒トリュフの解禁(というかシーズン)は8月末。つまりまさに今がその時。そしてそのオーナーはその日の朝にトリュフをとりにでかけ、大量に持って帰って来たということ。だから同じ値段のお食事でも、いつでも新鮮なものを出すために、今日は大量に出せるということを教えてくれました。

トリュフ好きの私としては飛びつかざるを得ません。ちらっと見てみるとテラスに出ていたテーブルに、観光客目当てのレストランとは一目で違うと分かる、かなりの高級感があったのに気づいたのと、アンドレアが作り物じゃない笑顔を見せてくれたのにかなりつられました。そして何故かお客さんがそんなにわいわいしていないのも、ゆったりしたかった私たちにはぴったりでした。通された席も上のようにかなり個別スペースになっていて、他のお客さんなんて全く見えない場所でした。

Firenze

まずはフィレンツェらしく肉肉したものを、と思ってカルパッチョをオーダーしました。2人でワインをボトルで頼むのはちょっと無理かなとも思えたので、グラスでワインをいただくことにしたんですが、全くワインについて知らない私たち。知ろうともしていないってことも実は問題なんですが、私にとってワインは2種類。「好きなワイン」と「そうじゃないワイン」。そしてなんとも図々しいことに、私、キャンティのワインが好きじゃないんです。何様でしょうか。しかもトスカーナのど真ん中で。おそるおそる「私ちょっとキャンティが苦手なんですけど、なにかオススメあります?」と聞いたら「もちろん!僕はワインが大好きなのでカルパッチョにぴったりのワインをグラスでお持ちします。今夜はワインテイスティングですよ、グラスワインのお値段でいろいろ合うのを持ってくるから」とにこやかに言ってくれました。そして最初に持って来てくれたのがブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。「好きなワイン」の味でした。カルパッチョにぴったりでした。

Firenze

イタリアのいつものパンは別に出たんですが、こちらは前菜と一緒にでたとってもクリスピーなパンのチップス。オリーブオイルたっぷりで、感激の美味しさです。カルパッチョをふたりであっというまにペロリと食べたあとは、私はプリモで一番上の写真のタリアテッレ・タルトゥーフォ(トリュフのパスタ)をオーダー。タリアテッレって、パスタの種類としては、同じ平たいパスタであるフェットチーネとどこがちがうの?と思うし、思われることも多いと思うんですが、多分イタリア語としてはそんなに違いはないことになっていると思います。作られる場所で違うかもしれません(北がタリアテッレで南がフェットチーネみたいな感じ)。ですが、これは私の「印象」に過ぎませんが、レストランで「タリアテッレ」と言われると、なんとなくすごくホームメードな感じがします。だからといってフェットチーネがホームメードでないということもないんですが、タリアテッレって書いてあると「お、あの自家製の味」と思ってしまいます。フェットチーネだと「卵が多くてムチっとした感じ」を期待しがちです。参考までに。

アンドレアはこの一皿を「タリアテッレ・アル・タルトゥーフォ」と呼んでいましたが、メニューを見るとタリエリーニ・ディ・パスタ・ディ・フレスカ・アル・タルトゥーフォとなっていたので本来の名前は「タルトゥーフォと新鮮(手作り)パスタのタリエリーニ(タリアテッレより薄いか細いかの意味)」ということでしょう。まさに、そんな味で、口に入れるたびに頬の内側がぎゅーっとなる感覚に教われる、驚きの美味しすぎるパスタとトリュフでした。トリュフが立派すぎる。こんなに大量に巨大トリュフのスライスが載ったパスタは初めて見ました。

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そしてこちらがAさんが頼んだフィレット・アル・タルトゥーフォ(トリュフとフィレ肉ステーキ)。生肉の状態からテーブルに持ってきてくれてAさんに確認をとったあと、アンドレアが嬉しそうにキッチンに戻っていって、帰って来たと思ったら、どーんとこれです。お肉のボリュームもすごいですけど、載っているトリュフの量もすごい。私たち二人とも完全ノックアウトです。私は実は、レストランで「ひとくちたべる?」とかをやるのをあまり好まないので(でも友人などとそういう雰囲気になれば私も「空気読み」して交換しますよ、ちゃんと)、Aさんと食事をしても、一口ずつ交換をすることは滅多にないのですが、こればかりは我慢できず、とりあえず一口もらってみたところ、後2回「やっぱりもう一口交換しよう」と言わなければいけなくなりました。タリアテッレもそれくらい交換したので、結果的にステーキ1/3パスタ2/3(Aさんは逆の割合)というとても良いバランスになりました。大きなイタリアンサラダも頼んで、すごくフレッシュで美味しかった。この時に一緒にもってきてもらったワインは私も大好きなモンテプルチアーノ。2012年に職場の日本人の友人と一緒にアグリツーリズモのついでに訪れて、ワインを買いまくったところです。私の「好きなワイン」カテゴリーにぴったり入っています。

イタリアではプリモ(第一のコース)は炭水化物、セコンド(第2のコース)はたんぱく質となっていることが多く、プリモはプリモの時間に、セコンドはセコンドの時間に食べることが、ほぼマナーのようになっていますが、こうして観光客に慣れているところは私が「私のプリモと彼のセコンドを同時に持って来てもらってもいい?」と頼んでも、にっこりして「もちろん!」と言ってくれました。真剣な話、こういうふうにちゃんと考えてオーダーしないと、イタリア人の胃袋を持たない日本人の私たちの胃は後々大変なことになります。美味しいので絶対残さず全部食べたいし。ということでとっても良い量と栄養バランスになったあと、アンドレアはドルチェ(デザート)のメニューを持ってきたあと、姿を消してしまいました。

Firenze

どこにいっちゃったの?何か頼みたいよーと思っていたら、なんとフライングでこれを手に現れました。スフォルマティーノ・アル・チョコラート・コン・サルサ・ディ・アランチェ・アマーレ、つまり「ショコラフォンダンとビターオレンジのソース」です。実はチョコラート・フォンダンテはイタリアのデザートの中で一番私が好きなものです(カロリーも多分一番高いものです)。有無を言わさず、これを一皿に、私たちに長いスプーンをひとつずつ渡すと「ちょっとまってちょっとまって」といいながらまた去っていきました。そして持って来たのが写真の奥に移っている琥珀色のキリっと冷えたモスカート・パッシート・ディ・パンテッレーリア(甘いイタリアのデザートワイン)。

私は密かに、ドルチェにはトスカーナならではのカントゥッチ(ビスコッティ)とヴィンサント(これも食後の甘いワインで、カントゥッチを浸していただく事が多い)を勧めてくれるかも、と期待していたのですが、非常に良い意味でこの期待を裏切られ、最高のデザートとなりました。苦みばしったオレンジと75%カカオのチョコレートがぴったり。素敵でディスクリートなシーティングに、こんな完璧なワインマッチング(「好きなワイン」カテゴリーのみ!)と今まで食べたトリュフの中でも最高級のシーズン始まったばかりのトリュフ(去年食べた白トリュフよりも美味しかった)づくしで、本当に全て楽しめました。またトリュフの時期に絶対に行きたいです。だから自分でもちゃんと覚えておくためにここに書くことにしたのでした。

ちなみに翌日の朝、Aさんが会議に行った後、私はレプッブリカ広場の老舗バールのGilli(ジッリ、リンク先は音が出ますので注意)に朝から行って、やや心残りだったカントゥッチをたくさん買いました。新鮮で歯ごたえがいいのにしっかり味がつまっていて美味しいカントゥッチ。イタリアは美味しいものだらけで本当にハズレがないですね。このジッリのカプチーノもなかなか美味しいです。お菓子類も豊富で、テラス席もたくさんあります。観光地っぽいバールではありますけど、夜のカクテルなんかも評判だし、私は17世紀からあるというその伝統の重々しい雰囲気のバールカウンターがお気に入りです。あ、ここでグラスに水を頼むと、リコリッシュの味のする水が出てきました。不思議。

あ、そうだ、最後に、あまり時事問題は扱わないようにしている私のブログですが、あまりに嬉しいので、お盆の週に東京で行ったレストラン(料亭)で撮った写真を載せますね。このお店もたしか一時期ミシュランに載っていたような。

Claudia and Cristian in Tokyo

いやぁ2020年がすごく楽しみですね。

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Ferrari Spazio Bollicine仕事でパリに来ています。昨夜は夜8時のフライトだったので、夕食は機内で出る予定だったのですが、考えれば考えるほど、高カロリーのサンドイッチが出てくるに違いないので、なかなか気が乗らず、しかもお腹がすいていたので、たまたまローマのフィウミチーノ空港内のB8ゲート前に新しく出来たらしい、フェラーリのバール、Ferrari Spazio Bollicineでサラダをいただくことにしました。そしてカウンターにおもむろに座って「水牛のモツァレラのカプレーゼと炭酸水を」と頼んだら写真のものが出て来たのでした。トマトはパッキーノの強烈に甘くて美味しいもの。パンを食べてしまうとサラダを完食できなくなるので、パンは我慢してサラダだけいただきました。美味しかったです。あまりにもこのフィウミチーノ空港に来すぎているので、もうゆったり夕食までひとりで食べるようになってしまったと思ってちょっと侘しくなったりもします。でもコーヒーまでいただいて、お会計もおわって支度をしたら、目の前のゲートで私のフライトのボーディングが始まったのでなんだかぴったりで嬉しかったのでした。

さて今回参加する会議は正式には明日からなのですが、今日はその会議の参加者グループが開催するグループワークショップだったのでオブザーバー的な立場で行ってきました。日本政府の代表団の皆様も活躍するワークショップなので勉強になります。ランチには同じ機関だけど違うタスクフォースの事務局の担当者で私の友人のフランス人のBと待ち合わせしていろいろと仕事の打ち合わせも兼ねて、さまざまなことをおしゃべりしてきました。違う機関とはいえ、苦労なんかは似ていて話していて面白いです。

今夜は、実は突然今からパリ在住の日本人のMさんにくっついてオペレッタを観に行くことになりました。もともとはMさんが一人で行くことにしていたのに、「私も私も」とお願いしてチケットを探していただいて、自分でもその図々しさにびっくりですが、その方面の芸術に詳しい方と一緒に行ける事なんて滅多にないのでとても嬉しいです。仕事に差し支えない程度に楽しんで来ます。

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Caffè Vergnano 1882

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イータリーにて週末がくるたびについついテクテク歩いて行ってしまうイータリーですが、明日の日曜日も、朝からルクセンブルク人の友達のCと10時にね、と約束してます。どこで会うかというとこの「カッフェヴェルニャーノディチオットオッタンタドゥエ」という長い名前のバールです。書いてみると創業年を表している数字なので短いんですけどね。

どこのバールでもそうなんですが、イタリアのコーヒータイムが嬉しいのはやはりそこにいるバルマン(バリスタ)さんが明るく笑顔だからだと思います。どんなにおじいさんになっても、頑固そうに見えても、コーヒーを淹れてくれるときには楽しそうだし、嬉しそうに出してくれるのでこちらも笑顔になります。このサイトでも何度も書いていますが、イタリアのコーヒータイムは驚くほど短く、どんなに長居したとしても15分程度。ほとんどの人はクイっとエスプレッソを飲んで、数分で出て行ってしまいます。

この写真を撮った先週は、ひとりで買い物に行ったんですが、とりあえずイタリアが久しぶりだったので朝ごはん代わりにカプチーノを、と思ってここに寄ったんですね。そしたら「久しぶり、元気だった?カプチーノはカカオはどうする?」と声をかけてくれて、別にそんなに常連なわけじゃないのに優しいなーと思って感激しました。多分適当にランダムにそういうことを言ってお客さんをにっこりさせてるんだと思います。で、いつもはカカオはいらないって言うのに、ついつい「あ、カカオ(チョコレートパウダーやチョコレートソースのこと)たっぷりおねがいします!」なんてうっかりお愛想を言ってしまって、結果写真のようにデコられてしまいました。美味しいからいいんですけど。なんとなく日本人な私を再確認してしまいました。って日本人に失礼か。

イタリアはコーヒー先進国にもかかわらず、日本のように豆にこだわることはあまりなく、どちらかというとローストの仕方でコーヒーを選んだりします。だからローストが上手なお店が人気が出る感じがしますね。このバールはフランチャイズですが、私はイータリーにある他のバール(イリーもあります)よりここが好きです。もともとアラビカのローストが好きなので香ばしいコーヒーが基本だということも大きいんですが、こういうのは「なんとなく」なのであまり確実なる理由があるわけではないかもしれません。ちなみにこのお店は、ネスプレッソのエスプレッソマシンで使えるコーヒーカプセルをバイオディグレイダブル(日本語で何て言うんですか?)で作っていて、私も時々買って家のネスプレッソマシンでいれてみたりもします。香りが違うので嬉しいんですが、味はネスプレッソもなかなか良いですよね。でもやっぱり自分のモカで火にかけてコトコトやるのがいちばん美味しいと思いますけど。

というわけで最近通っているバールのお話でした。上にも書いたように明日も行くので楽しみです。

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賢者たちのガレット

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ガレット・デ・ロワ・マッチャ・アズキ遅くなりましたがみなさま明けましておめでとうございます。今年も細々とブログ続けていけたらいいなと思います。写真は今年のガレット・デ・ロワです。本来はアーモンドペーストクリームたっぷりのガレットなのですが、私は今日本にいるのでマッチャ・アズキのガレット・デ・ロワを選んでみました。でも味としてはアーモンドやアマレット(アーモンドのお酒)の味や香りもしてバターたっぷりで、日仏の融合といった感じでした。いわゆるアンコ系ではない味です。

私はたまたま最近フランス文化圏の友達と仲良くしているせいか、新年にガレットデロワをいただく機会がちょこちょこあるんですが、イタリアではガレットではなくトッローネというお菓子(粒アーモンドが大量に入っていて、非常に粘度の高い真っ白なヌガーという非常に食べづらいお菓子)が「新年のお菓子」的な立場にあるかなと思います。トッローネにはピスタチオバージョンや、チョコレートコーティングバージョンなどいろいろなバージョンがあって、年末にパネットーネやパンドーロなどと一緒に大量に贈り合うのでイタリア中トッローネだらけになります。「新年のお菓子」と書きましたが正確にはクリスマスから新年にかけて、といったところでしょうか。フランスのガレットデロワはだいたい新年明けてから売り出されることが多いと思います。家で作る人も多いし、ガレットデロワを新年に食べないフランス文化圏の人は結構少ないんじゃないかな。イタリアのパスティッチェリア(パティスリー)でも、普段マカロンなんかを売るお店ではガレットが新年売られます。でも売ってある期間がすごく短いので、うっかり逃さないように新年のパスティッチェリア巡りは頻繁にすべきです。2月のカルネヴァーレのお菓子もしかり。

ガレットデロワはエピファニー(英、仏読み)という、日本語だと公現祭、イタリア語だとエピファニアと呼ばれる祭日(イタリアでは休日ではありません)の1月6日に食べるのが伝統です。エピファニーは、私の幼稚園(カソリック系)のころの記憶によると、「おさなごジェズさまは、うまれてからむいかめに、ながれぼしをみてひがしからはるばるやってきた、さんにんのけんじゃからおくりものをいただいたのでした」とお遊戯会でナレーションをしたイベントだと思われます。私の幼稚園(聖母愛児幼稚園というところでした)では「イエスさま」は「イェスさま」と急いで言う感じか、「ジェズさま」と言っていて、基本的にお祈りはマリアさまに対して行っていました。なにせ「聖母」愛児幼稚園なので。幼稚園で園長先生(女性)が飼っていた九官鳥も毎日「マリアさま」と園長先生そっくりの声でお祈りしてました。こんなこと本当にどうでもいいことですが、今記憶がよみがえって来たので書き留めておきたくなっちゃいました。すみません。

なぜ幼い頃の記憶がほとんどない私がこんなことを鮮明におぼえているかというと、とても単純な理由ですが、私1月6日が誕生日だからなんです。それまでお遊戯会でマリアさま役になれずにべそをかいていたわたし(じゃんけんで長い髪がきれいで美人なあゆみちゃんに負けた)は、「ナレーションというとくべつな役(幼稚園の先生の涙の説得)」をいただいてさらに「1月6日はとくべつな日(さらに涙の説得)」と説明してもらってケロっと機嫌をなおしてナレーターとして文章の暗記にはげんだのでした。

ガレット・デ・ロワ・マッチャ・アズキガレットデロワの話に戻りますが、Wikipediaによると「フランスの地方ごとに少しずつ異なるが、最も一般的なものは紙の王冠がのった折りパイにフランジパーヌ(アーモンドクリーム)が入ったパイ菓子で、中にフェーヴ(fève、ソラマメの意)と呼ばれる陶製の小さな人形が一つ入っている。公現節(1月6日)に家族で切り分けて食べ、フェーヴが当たった人は王冠を被り、祝福を受け、幸運が1年間継続するといわれる。名称の「ロワ」(王たち)とはフランス語で「ロワ・マージュ」(rois mages)と呼ばれる東方の三博士のことである。」だそうです。今年私たちがガレットデロワを購入したサダハル・アオキさんではさすがにフェーヴを焼き込むことはしておらず別添えになっていて(知らない人が食べたら大変ですものね)、それは何とも嬉しい黒のミニカーのフェーヴ(写真)でした。そしてガレットにはフェーヴの代わりに大きなアーモンドがひとつぶ。私たちは8つに切り分けて数日に分けていただいたのですが、なんと最後のひとつに入っていました。いくつ食べても出てこないので「サダハルさん入れるの忘れたんじゃない?」なんていって食べていたんですが(そんなわけないし、サダハルさんがつくっているわけではない)、最後のサプライズはAさんが探し当て、そして彼の中での葛藤のあと、やっぱり誕生日の私がフェーヴを手に入れるべきだという結論に達したらしく、私のおさらにアーモンドをちょこんと載せてくれました。ミニカーはよーく見るとチンクエチェント(イタリア車)でとってもかわいらしいです。サダハル・アオキさんは銀色の紙の王冠もつけてくれたし、ガレットデロワの説明もつけてくれたし、至れり尽くせりでした。日本でもフランス系のパティスリーやブーランジェリーではだいたいガレットデロワ売ってると思うんですが(バターで有名なエシレにもありました)すごく美味しかったので来年もサダハル・アオキさんにしようかな。

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プンタレッレ早いもので、ローマに帰ってきてからもう1週間がたちました。自分のオフィスでの仕事はテレワークのもどかしさはないものの、毎日かかってくる電話、分刻みの会議、インターンとコンサルタントの管理、書類整理、などなど本来の仕事から少し離れた雑務に追われて、そういえばそうだったっけ、と今更ながらびっくりです。テレワークというのは実は本来の技術的な仕事をするにはものすごく生産的なシステムかもしれません。日本だと本部との時差があるので、スカイプで会議をするにしても日本が夕方の5時から7時くらいの2時間に限られるし、限られると思うとその会議の時間を大切にしてなるべく多くのことを簡潔に議論しようと双方が考えるのでさらに生産的です。

さて先週末ローマに到着してフィウミチーノ空港を出てタクシーに乗った時には「ローマあったかい!」と感激したのですが、昨日あたりから寒風が激しくなってきました。日曜日の今日は出かける用事があるので先ほどガレージから車を出しておいたんですが(日曜日はうちのガレージは朝の10時で閉まって、再開が夕方の6時なのです)外は東京くらい寒く感じました。今更、初冬というわけでもないんでしょうが、やっと本格的に寒くなってきたというところでしょうか。

そして紹介が遅れましたが、上の写真は世界でもローマにしかないという(イタリアの他の地域にもめったにありません)プンタレッレという野菜のサラダ。ランチにいただきました。自分でみようみまねでつくったんですがアンチョビのソースとガーリックをきかせたのでわりとスパイシーな感じにできあがりました。このサラダとタラのフライが出てくると、私の中で「ローマの冬」という気持ちが高まるのでプンタレッレ好きです。となりはカプレーゼ。我が家の目の前のイータリーでフレッシュモツァレラ(もちろん水牛の)を買ってきてその日のうちにつくったので本当に新鮮でした。トマトは相変わらず美味しいし、イタリアは本当に食事にハズレがなくて良いです。

もう数週間ローマでの暮らしと仕事を楽しんでいこうと思います。

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豆乳鍋11月になってから主人のAさんがものすごく頻繁にお鍋を作ってくれていたんですが(私はちょこっとテーブルを整えるお手伝い程度)、鶏の水炊き、みそ味、キムチ鍋、豚肉と湯豆腐鍋、などいろいろと出て来た中で、一番リピート率が高かったのがこの豆乳鍋でした。優しいマイルドな味なんですが、取り皿に、ゆずポンを少し入れたりするとまた違った美味しさです。

私は豆乳と豆腐を心からこよなく愛しているんですが、このお鍋にすると、具がなくなったあともずっとだし汁を飲んでしまいます。味も薄味なのでいい感じです。これにさらに豆腐をたっぷり入れて、大好きなねぎもたっぷり入っていて、全体的に好物が好物にまみれている感じが、激しく私の好みです。この冬もっともっとこんなお鍋食べたい。

静岡先日ちょっとした用事で静岡の焼津にいくことがあったんですが、焼津漁港のすぐそばのさかなセンターで新鮮な特上まぐろ丼をたべたり、この時期だけ解禁している生の桜えびをつまみぐいしたり、釜揚げのしらすがプリプリしているのをいただいたりと、本当に贅沢な思いをしました。桜えびを生でいただいた事がなかったので非常に感激しました。甘くて柔らかくて、干してあるイメージよりずっとずっと身が大きくて(しらすもそうでした)、ウマウマでした。

あまりに感激したので、そのままの勢いで熊本と大阪の両親にその生の桜えびと釜揚げのしらすを贈ったんですが、両家とも桜えびはそのまま生で食べたりかきあげにしてくれたり、しらすは大根おろしとポン酢で、などなど楽しんでくれたようでそれも嬉しかったです。季節限定の桜えびのかき揚げ最高ですよね。私とAさんも春の解禁のときに桜えびのかき揚げをいただいて大感動したことがあります。

日本の冬は寒さが厳しくて(今年は特に)ちょっと構えてしまいますが、こうして美味しい物がたくさんあるのも確か。ちょっと3週間ほどローマに戻りますがまた帰ってくるのでそれからまた日本の冬を楽しもうと思います。

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とんき(駒込)

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駒込 とんかつとんき週末に私の姉夫婦が勤めるK病院のある町、駒込まで行ってきたんですが(K病院がバレバレ)、先日放送されたアド街ック天国(駒込編)で紹介されていた目黒のお店ののれん分けというとんかつ屋さん「とんき」に行ってきました。11時45分にオープンのランチ時間、私たちは気合いを入れて行ったので4番目でしたがカウンターの18席しかないため、1巡目には座れないお客さんも多くちょっと驚きました。店の中にある長椅子で待つ10人程度に加えて外にもちゃんと行列はできているので大人気なんですね。写真はすべてAさんの撮影で、横の写真はヒレかつ定食です。彼が「写真大丈夫ですか」といったらとっても優しい笑顔で「いいですよ」と快諾してくださってなんだかふたりで感激してしまいました。

お味はとんかつという食べ物の定義を変えてくれたなーと思える味です。厚めのお肉に、粉、たまご、粉、たまご、粉、たまご、パン粉という順番で衣をつけるため、肉汁が逃げない仕組みになっているらしいです。それなのに薄衣。かなり美味しかったです。とんかつはAさんの大好物で、私があまり油物を食べないせいでいつも1.5人分食べてくれます。私はヒレでAさんはロースでしたが、油分のバランスがいいためか、ロースのほうがジューシーに感じました。お持ち帰りも作ってくださったので、姉家族にしっかり買って帰ったのでした。キレイなカウンターで清潔なお店だったし、サービスもタイミングもなにもかもすごく良くて気分よくランチできました。ああ美味しかった。

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